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Bergamo(ベルガモ) 1998/2/23


◆初めてのイタリア
 初めてのイタリア、初めてのイタリアの街、ミラノでの2日間の滞在のあと、いよいよイタリア20日間の旅の始まりだ(もう2泊終えていたが)。

 ベルガモはミラノから電車でわずか50分弱の近さだ。

今回の旅は正確にはイタリア20泊で、北はミラノ、南はカプリまでの縦断の旅なのでイタリア・フレキシーレイルカード8日間(1等、293ドル)を買ってきたが、ベルガモへ行くのに1日分として使うには勿体ないのでホテルでの朝食後ミラノ中央駅へ乗車券を買いに行く(1人、6,000リラ)。こういう時、駅に近いホテルは便利だ。ついでに駅構内で両替をする。手数料を9.8%も取られびっくりした。

 11:55発のベルガモ行きの電車に乗る。あいにく外は昨日からの雨が続いている。12:41ベルガモ着。

このころには雨はやんでいた。駅に降り立つとまっすぐ前方の小高いところに旧市街の建物が良く見える。いわゆるアルタと呼ばれるところだ。

 まずはホテルへチェックインだが、旅行代理店に何回も催促してもらったきわめて簡単な地図しかないのでキヨスクのおばさんにその地図を見せ、スターホテル・クリスタロ・パレスへの道を教えてもらう。

駅をはさんで旧市街、新市街とも反対側で結構遠かった。コピーの地図が不鮮明なためやや左に進むところを直進してしまったので遠回りしてしまう。この時の旅行は長男と一緒で荷物は大きなスーツケース1個、このスーツケースを押していた長男は結構大変だったと思う。

ようやくホテルの裏に出、前に廻ってチェックイン(駅から25分)。ロビーに入ったときは「おぉー!」と感激したのに4階の部屋に行ったらその狭さにがっかりだ。

◆市内観光へ
 一休みして観光に出かける。また駅まで戻り旧市街までバスに乗ろうとしたが乗り場が分らず新市街バッサの広い通り(ヨハネス3世通り、ローマ通り)を歩く。結構いい街並。

かなり歩いてケーブルカーの駅へ。このケーブルカーで旧市街へ上るのだ。切符の自動販売機があったが釣銭なしとのことでコインを探し出して買う(1人1,500リラ)。

ほとんど誰も待っていないので不安。50という数字が出ていたので50分待ちかと思ったが定員が50人ということがわかり安心した。それほど待たないでケーブルカーが来る。

下車してからは人の流れに乗って歩くと広場に出た。ヴェッキア広場だ。丁度3時の鐘が鳴る。広場の真中に彫刻の動物たちに守られた小さな泉がある。そこから見たコムーネの時計塔が絵になる。


 お昼を食べていなかったのでお腹がすき、ピッツェリアかスパゲッティの店を探したが見あたらない。リストランテならあったのだが、しっかり食べると夕食に差し支える。

(如何に当時イタリア初心者だったか自分でも良く分る。昼間にやっているピッツェリアはない、スパゲッティ専門の店もありえない、ということも当時は知らなかったのだ)


 ガイドブックに載っている観光ポイントを見るため旧市街を歩く。石畳の中世の町、まるで小さなトレドという感じだ。サンタ・マリア・マッジョーレ教会に入る。壁面にはバロック様式の彫刻がほどこされている。ぐるりと廻ったらコッレオーニ礼拝堂。ファサードが見所らしいがあいにく修復工事中で残念。実はこの礼拝堂も教会の一部。

 4時の鐘を聞く。30分ごとに鳴っているようだ。広場に面したバールに入り、座りたいと伝えたら奥へ行っていいという。ここでパニーニとカプチーノを頼む。一休みできた。


◆リストランテというよりエノテカ
 もと来た道を戻りケーブルカーで降りてバスに乗り換える。乗車券は通しのようだ。途中、人だかりのしている屋台の多いところで下車。夜のリストランテを探しながら東西南北に歩くが目にしない。旧市街にあるのはわかっていたがもう戻る気はしない。

ガイドブックにも載っていないので酒屋に入ってワインを買い、ついでにお店を教えてもらうことにした。作戦成功、近くの2軒を教えてくれた。その店をみつけたものの時間が早いせいか開いていない。小さなショッピングセンターみたいな所のバールで自分はビール、長男はオレンジジュースを飲み休みながら時間をつぶす。それからまたそぞろ歩きをしながら他の店も探し回るが、きわめて大衆的なところ、ファミレスみたいなところ、ピッツェリアしかない。


 時間も19時をすぎたので元へもどると、”La Cantina“という灯りがついていたので入って行く。リストランテというよりはエノテカ、酒屋のようだ。そう、”cantina“とは、ワイン貯蔵庫とかワイン小売店(つまり酒屋)とか地下の酒場という意味でその名がズバリの店だったのだ。”ボナ・セーラ!“と入っていったところ、最初は『まだやっていない』とかの返事だったが、『いいよ』と言われホッとする。

奥のテーブル席(そう広くはない)は予約で一杯なので入ってすぐのカウンターでということになった。コの字型の壁3面には何段もの棚にズラッーとワインが陳列というよりは保管されていて酒屋そのもの。

 若い男の子(まさに酒屋の店員風)が注文を取りにきて英語でいろいろ説明してくれる。

 前菜は生ハム盛り合わせと海の幸サラダ、いずれもいける。プリモはスパゲティ(詳しくは覚えていない)とラヴィオリ、セコンドは2人で1品、魚のグリル、少し塩辛かった。食後にチーズを頼む。これは美味しかったが食べきれなかった。ワインは白(ハウスワイン)を1本空け、2本目は赤にしたが流石に飲み切れない。
駅まで歩きタクシーでホテルに帰る。

 ベルガモは丘の上の旧市街アルタでは落ち着いた中世の情緒を味わえ、麓の新市街バッサと対比できる街で、イタリアでは丘の上に多い地方都市の雰囲気も体験でき、ミラノから日帰りもできるのでおすすめの街だ。


◆食べる
■La Cantina(via Ghisianzoni,3 24122 Bergamo)
 ◎前菜2品(24,000リラ)
 ◎プリモ2品(22,000リラ)
 ◎セコンド(15,000リラ)
 ◎チーズ(12,000リラ)
 ◎ワイン2本(32,000リラ)
 ◎水(2,000リラ)
 2人で107,000リラ(ワイン込み)

◆泊まる
■Starhotel Cristallo Palace ★★★★ Twin 14,400円
JHCで予約、旅行代理店でクーポンを購入。
ロケーションが悪すぎる。当時の20泊の中では一番よくなかった。
部屋が狭かったこと、ロケーションの悪さからすすめられない。

◆買う
赤ワイン Rosso di Montalcino 35,000リラ
絵葉書 2,500リラ