Padova (パドヴァ) 2008/9/20~22
◆行く
パドヴァは2度目だ。前回(1999年9月)はヴェネツィアからラヴェンナへ移動する途中ジョットのフレスコ画でうめ尽されたスクロヴェーニ礼拝堂をみるためだけにちょっと寄っただけだ。今回はヴィチェンツァを中心としたヴェネトの旅、ということでヴェネト州第二の都市、パドヴァをじっくり見るつもりで行くことにした。今年の相棒は2つ上の兄だ。
前日、日本からミラノに着き1泊し、8時55分発のICでミラノ中央駅を出発。
ホテルを出た頃は肌寒く雲っていたが、列車が走り始めた頃はうす曇り。ところどころ青空がぼんやりと見える。あたり一面はとうもろこし畑だ。そのうちぶどう畑に変わる。
約3分遅れで11時すぎパドヴァ到着。
まず荷物を置くためスクロヴェーニ礼拝堂のちょっと先のホテルに向かったつもりだったが9年前の記憶が定かでなくちょっと方向を間違えたりして20分ほどかかってしまった。
◆パドヴァ旧市街を下見
荷物をフロントに預け、いざ市内へ。ホテルを出て旧市街へ向かう。すぐカヴール広場、その先に市庁舎があり、ちょうど結婚式の人たちが大勢いる。そういえばホテルのロビーには結婚式に出席するような服装のグループがいたのを思い出す。
市庁舎の向かいは13世紀に創立されたパドヴァ大学、何となく古めかしさを感じる入口だ。
右に曲がると果物と野菜の市が立っている。ラジョーネ宮の南にあたるエルベ広場だ。ラジョーネ宮をぐるっと回ると果物や野菜のほか衣類やパスタなどの店が沢山ある。あとで地図で確かめるとそこはシニョーリ広場だ。相変わらずイタリアの市はすごい。
ちょうど昼頃になったので「歩き方」に出ていたオステリア”Al Pero”を通りがかったので昼食にする。12時ちょっと、というのに客はほとんどいない。それぞれ前菜とプリモを注文し、ワイン0.5lを二人で飲みパドヴァでの初の食事とした。
◆パドヴァの町歩き
腹ごしらえを終え、ホテルに戻りチェックイン。14時頃、いよいよ観光スタート。
PADOVAカード購入もかね、市立博物館とスクロヴェーニ礼拝堂へ行く。PADOVAカード購入と同時に礼拝堂の予約をするのだが(前回は予約制ではなかった)何と礼拝堂は17時15分の予約だ。係のおばさんからそれまで博物館を見るようすすめられる。
博物館は前回も感じたが展示物がやたら多い。ギリシャ・ローマ時代の彫刻、エジプト関係、宗教画、祭壇画などなど。
要所、要所に係員がいて『次はあっち』と指示してくれる。
最後の方でマンテニャの作品を声かけて教えてくれた。その作品は透明のパネルで覆われた小さなもの、教えてもらわなければ多分見逃しただろう。
これでも予約時間までたっぷりある。戻ってさっきの係のおばさんに訊くとズッケルマンの邸宅の博物館に行くようにとのこと。右に出てアレーナの方に行ったが何もない。戻ったところの看板で確認するとトラムのレールの向こう側だ。
ヴェネト州3番目の都市、パドヴァにさえこんないろいろな芸術作品が集まっているのに感心する。
ズッケルマン氏はパドヴァの財界人。19世紀のスタイルの邸宅が博物館になっている。
入ってすぐ右は近代美術(パスする)。上の階にはBottacinコレクション(ギリシャ、ローマ時代の貨幣)が展示されている。寄木細工の調度品や食器、宝石、指輪なども展示されている。
これを見終えてもまだまだ時間があるので恒例のリストランテ探しもかね近くをぶらぶらし、戻って市立博物館のカフェでスプマンテを飲む。
17時ちょっと前にもとの切符売場に戻り入場を待つ場所を教えてもらう。礼拝堂入口のすぐそばだった。
17時15分丁度に中に入ることができたが、そこは礼拝堂ではない。まず椅子に座ってDVDを見せられる。約10分少々。15分後ようやく念願のスクロヴェーニ礼拝堂の中に入ることができた。壁いっぱいジヨットのフレスコ画が描かれているが2度目なので相棒に説明する。
3月27日に朝日が差し込む先はどの絵なのかいろいろ考えてみたが結局わからなかった。
場内では父親が子供に場面の説明をしたりする様子がみられほほえましい。
15分ちょうどで観覧終了となり17時45分退館。そのあとPADOVAカードを効率よく使える(2泊するとはいえ翌日は朝から昼すぎまでブレンタ川遊覧で市内観光の時間があまりとれないので)ということでカフェ・ペドロッキとラジョーネ宮に向かう。
カフェ・ペデロッキの閉館時間が「歩き方」に出ていた18時30分ではなく18時ちょうど、閉館になったことを教えられる(入口を探すのに一回りしてしまう)。
ラジョーネ宮を取り巻く広場の市は終りに近づいているようだけどラジョーネ宮の下はアーケード2本、各々の両サイドにはいろいろな店がある。
ここでの見学はできないので遠く離れた19時まで入場できるサン・ジョルジョ礼拝堂とサンタントニオ聖堂へ行くことにした。
サンタントニオ聖堂前の広場に着く。守護聖人、そして巡礼で訪れる人が多い総本山のためか聖堂がどっしりとしていてものすごく大きい。
サンタントニオ聖堂に入ると荘厳なミサの最中で、中を歩き回る雰囲気ではないのですぐに出た。
印象は後陣に行くほど装飾はみごとだけれど全体には装飾を押さえ質素な感じで威厳がありかえって圧倒されるようだ。色は茶、クーポラもそんな感じ。壁などは白、茶、黒の3種類か。
サン・ジョルジョ礼拝堂は右隣だ。PADOVAカードを見せて入ろうとしたらさらに一人2ユーロ必要だった。スクロヴェーニ礼拝堂と同じく壁には絵巻物のフレスコ画(キリストとサン・ジョルジョのようだ)。英語の説明文を読んではみたもののよくわからない。礼拝堂の中にはもう一組、韓国人の修道士が一生懸命説明していた。
広場にはのろうそくや宗教関連のみやげ物の屋台が出ていてサンタントニオ聖堂が巡礼者の多いことを示している。広場からサンタントニオ聖堂の左に目をやると道を隔てた建物群が整然としていて美しい。
来た道をゆっくりと戻ると門前町をあらわすように巡礼者用のおみやげの店が多い。
◆パドヴァの夕食
場所まで確認しに行ったリストランテに行くことにしてホテルのフロントから電話してもらったところ休みのようだった。ホテルの中のリストランテZaramellaがいいといわれ、ミシュラン2本フォークだったのを思い出し20時半に出かける。
フロントの横から入ってみるとゆったりとテーブルが置かれたエレガントな雰囲気だ(といってもお客の服装はカジュアル)。
ワインを頼むのに迷い、ワインリストの赤の中で地ワインを教えてもらう。
海が近い町なので前菜からプリモ、セコンドと二人とも魚で攻める。
前菜はマグロのカルパッチォ(茄子とジェノヴェーゼみたいな味のソース)と海の幸サラダ(エビ、シャコ、ムール貝、あさり、小さなイカなど)。この海の幸サラダには、オリーブオイル、胡椒、レモン半分で自分の好みで味付ける。シンプルだけれどめっぽう美味い。今までの同じ物の中で最高だった。
プリモは何というんだろう。ぎょうざの皮みたいものを重ね間に何か(イカ墨?)をはさんだもの。上にエビが乗っている。これもものすごく美味しい。この店にして良かった!
セコンドは相棒はガンベローニ(エビ)、自分はアドリア海の白身魚を揚げたものにフンギ・ポルチーニが添えられたものにした。
イタリアでの夕食ではよくあることだが満腹状態。テーブル横にデザートがワゴンで運ばれてきたが手を振ってパスする。食後酒もカフェもパスだ。
リストランテ入口から外に出てぶらぶらしてから一杯飲もうとしたがとてもそれどころではなくホテルへ戻った。
◆2日目はブレンタ川の川下り
8時30分出航の遊覧船をネットで予約していた。途中ヴィラを見学し、ドーロというところまでの半日観光だ。
7時50分すぎホテルを出て乗場に向かう。寒いのでセーターを着る。結構遠く、プリントアウトした地図を片手に歩くが途中通りの名前が分からなくなり遠回りしあせる。
交差点で親切なのか『何か情報が欲しいのか?』と声かけられたが信じていいのか、時間がとられては困るので遠慮する。
そのうちだいたいの方向がわかり、前方にぞろぞろと橋をわたるグループが見えたのでついて行くと小さな船着場(ホテルから1.7km、22分もかかってしまった)。そこにいた係とおぼしきおじさんに訊くとどうもここらしい。
8時半すぎ出航。熟年の女性ガイドが『日本人も二人乗っている』とアナウンスしてくれ何だかこそばゆい。いろいろ説明しているが(もちろんイタリア語で)パドヴァとヴェネツィアのかかわりが中心のようだ。
我々は船の前部のややうしろに座っていたが進むにつれ前方からの風が冷たく寒い。誰かが言ったらしく橋の手前で停まったときおじさんが運転をやめ前のビニールシートを下ろし両側のファスナーをかける。風はほとんど感じなくなった。
川幅はそれほど広くない。日曜とあって両岸を散歩をしている人が見えたり何となくのんびりとしている。
船の中から妻と長男にメールしてみた。長男からは『今どこ?』という返事がすぐ返ってきて・・・
いい意味で大変な時代になったもんだと痛感する。
この川下りのおもしろさは水門で水位がかわることだ(’08年の教育TVイタリア語会話でもモニカが遊覧船に乗り水門の説明をしていた)。9時10分頃最初の水位チェンジ、後ろの水門を閉じ前を開ける。
9時半ごろには2ヵ所目の水門、ここは大きな建物をくぐるような水門だ。水面の高さは前後で1mくらいの違いがある。
間もなく左手にヴィラが見え、みんな左側に寄って写真をとるがここで下船。
結構大きな道路を渡りヴィラ・ピサーノへと歩く。
入館見学だけれど大勢の観光客がいてすぐには入れずかなり待つ。
グループごとに発券されていたようでガイドから渡されたチケットの入館時刻は10時29分だったが10時すぎに入ることができた。ガイドを置いたまま二人でどんどん進むと同じ船のグループと一緒になる。
部屋は今まで見たいろいろなヴィラ、宮殿のように寝室、食堂、図書室、音楽室などいくつもある。
エマヌェルⅡ世、ナポレオンの寝室(隣の部屋がバスルーム)をすぎるといよいよSala di Ballare(舞踏の間)、柱はダマシ絵、天井にもダマシ絵(ないのにクーポラがある)。2階バルコニーはオケの場所か、手すりの金色の装飾がすごい。
この部屋の対面が外の庭園。ものすごく大きいがその向こうにまた建物がある。これにて館内見学終了、庭園に出て写真を撮り合う。
しかし、当時の貴族は大したもんだ、としみじみ感じた。
11時すぎ船着場に戻り船がくるのを待つ(船着場が小さいので次にくる船のためにどき、近くで待っているようだ)。停泊中の大きな観光船に横づけされたので大きな船を通り抜けて乗り込む。なかなか面白い。
11時22分出航。
12時頃、左手前方に教会が見えたとたんに船着場、下船。どうやらここが我々にとっては最終目的地ドーロのようだ。
日曜の昼とあって船着場近くにはパラソルの下、食事を楽しんでいる風景が目に飛び込んできた。
◆イタリア人夫婦2組とランチ
船を下りて団体客と別れ、ガイドのダニエラにイタリア人夫婦2組と我々の6人でリストランテに連れて行かれる。他の2組は食事込みのようでダニエラから『自費でいいですか?』と訊かれ了解する。いずれにしてもドーロでお昼を食べてからパドヴァに戻るつもりだったので悪くはない。
奥の広いリストランテだ。テーブルの間隔は結構狭い。テーブルに6人でつき同じメニューでいいか確認されたので同意する。その方がお互い好都合だろう。
そのうち空いていたテーブルもどんどん埋まり店内は活況だ。
熟年夫婦はパドヴァ在住、若い夫婦はトリノから来たとのこと。1年前にトリノに行ったことを話題にしたがあまり話が続かない。4人はヴェネツィアまで船下りを楽しんだのちパドヴァ夫妻は電車でパドヴァに戻り、トリノ夫妻はヴェネツィアで泊まるとのこと。
料理は、①海の幸サラダ②野菜サラダ③海の幸リゾット④干しダラ、イカ、エビのグリル⑤ドルチェ⑥ぶどう、どれもすごいヴォリュームだ。
食後4人と別れダニエラにパドヴァまでのバス停の場所を教えてもらう。意外にバス停は近く、歩き始め通りを横断したところでパドヴァ行きのバスがきたので飛び乗る。待ち時間ゼロだ。ドライバーに言って切符を買う。
◆パドヴァで迷う
およそ30分で見慣れない場所が終点らしく下車。Fiera(見本市)会場の近くでサン・タントニオ聖堂に良く似た教会を通りすぎてすぐのところだ。いわばバスターミナルのようだ。ここで誰かに訊けばよかったのだがそうしなかったために気持ちの上では迷子になったようなもの。とりあえずバスが来た方向の反対側に進む。駅に行く42番のバスが通りすぎたのでそのあとを追う。
通りの名前がわからないままどんどん歩く。突然PORTELLOという地名、『あれっ?朝の船着場の地名だ』。なんだか狐につままれたような感じだったが、あとは朝来た道を戻るようにホテルに帰った。バスを降りてから30分以上かかった。いまだに降りた場所がどこかわからない。
◆カフェ・ペドロッキとラジョーネ宮
一休みして15時半に出かける。今度は植物園(世界最古の植物園、世界遺産)を目的地として途中カフェ・ペドロッキに寄ることにした。
カフェ・ペドロッキは1831年創業され学生や知識人が集う歴史的なカフェだ。2階に上がり入口から入ったすぐの部屋はいわば宴会場。その奥はテーブルにお皿がセッティングされている。
元の場所に戻りさらに奥の部屋に行くと打合せスペースのようなカフェ。さらに進むとイタリア統一の博物館になっている。エマヌエレⅡ世、ガリバルディなどにまつわるものや当時の軍服などが展示されている。
カフェ・ペドロッキを出て次は開いていないかもしれないけどラジョーネ宮に行く。市はすでに片付けに入っていたが、ラジョーネ宮を見上げるとバルコニーに人がいる。
昨日は閉まっていた階段入口も開いている。
まず、階段を上がりながら天井をデジカメにおさめる。2階にあたるサロンに入る時係の人から『フラッシュはダメ』といわれる。
中は相当広い。その壁面は何百(何千?)ものフレスコ画。
奥には木製の大きな馬の像、これはサン・タントニオ広場のガッタメラータの複製とのことだ(ただし、馬だけ)。
かなり広くて明るいのでフラッシュなしでも何とか撮れる。
◆骨董市
ローマ通りを南に下る。路上で骨董市が開かれているようだ、と思ってさらに進みプラート・デッレ・ヴァッレには見渡す限り骨董屋さんで一杯だ。見れば興味も湧くだろうが旅行者にとっては荷物になるので横目で見るだけだ。
プラート・デッレ・ヴァッレは楕円形をした大きな公園だ。ここの真ん中を突っ切って向こうの植物園とおぼしき方へ行ってみたがそこは大きな駐車場だった。元へ戻り北へ進むと、最初サン・タントニオ聖堂の裏側と思った教会がサンタ・ジュスティーナ教会で90度ほど方向を間違えていたようだ。
サンタ・ジュスティーナ教会は赤茶色のレンガ積みのロマネスク様式で中は3廊式で内陣は予想以上に広い。
ようやく植物園(OrtoBotanico)の看板が出てきた。通りを渡り標識にしたがって進む。最後は狭い道に入るのがわかりにくかったが何とかたどり着く。
規模は子供の頃よく行った札幌の北大植物園の方が大きい。大きさよりも歴史(1545年パドヴァ大学薬学部付属の薬草園として作られたヨーロッパ最古の植物園)がポイントなのだろう。ゲーテが惹きつけられた棕櫚の木は屋根のある建物で守られていた。ゲーテが見た木を見ていることに感慨を覚える。
◆サン・タントニオ聖堂からエレミターニ教会へ
このあとはサン・タントニオ聖堂へ。中に入るとミサの最中で信者が大勢いる。邪魔にならぬよう壁づたいに一周しながら聖アントニオの墓や礼拝堂を見学するにとどめた。
昨日と同じ参道を戻りホテルに向かうが市立博物館隣のエレミターニ教会に寄ることにした。何度も通っていたのに「近いからまたあとで」と後回しになっていたのだ。
ロマネスク・ゴシック様式だ。南側横の入口から入る。がらんとした一廊式。右奥のオヴェターリ礼拝堂前には20人くらいのグループが熱心にガイドの話を聴いている。そこにマンテニャのフレスコ画があるからだ。空襲を受けかなり痛んでいるが修復作業中のようだ。主祭壇、内陣にもフレスコ画がある。
これにてパドヴァ2日目の観光終了としホテルへ戻る。
◆日曜夜は食事が大変
19時45分夕食に出かける。フロントで教えてもらった店は休み。サン・タントニオ聖堂からホテルへ戻る途中もいくつかチェックしたがそのうち1軒だけ開いていたピッツエリアに行く。
ちょっとだけ待たされ通路脇のテーブルに座らされる。結構混んでいるのでいい店かもしれない(他の店が休みのせいもあるかもしれない)。スタッフの動作がきびきびしていて感じ良い。
満足して店を出たがホテルを通り越し市庁舎やカフェ・ペドロッキ、パドヴァ大学の夜景を見てからホテルに戻った。
まだ9月20日すぎというのに一日中セーターを着ていた寒い一日だった。木々の葉も色が変わっているのもあり人々の服装も秋というよりは初冬の装いだ。寒くて長い一日だった。
◆パドヴァ3日目
7時ちょっと前に起き外を見ると墨絵のような空に帯状の雲。昨日とはうってかわってあったかく今日は晴れそうだ。
見逃しているドゥオモ礼拝堂が10時からなのでそれを見てからパドヴァから移動する予定だ。
ゆっくりと朝食をとってから8時40分頃出かける。表に出ると昨日とは違って月曜の朝、活気を感じる。夕べ写真をとった大学正面をもう一度写しエルベ広場からドゥオモへ。
ドゥオモはロマネスク様式でレンガ積みのシンプルなファサード。右にはよりそうように礼拝堂がある。
ドゥオモの中は3廊式で全体に白く塗られ華美な装飾はない。右翼廊は聖母マリア、左翼廊にはキリストか。
洗礼堂にはまだ入れないので適当に道なりに歩く。テアトロ・ヴェルディ、修復中の市庁舎の大時計、ラジョーネ宮1階の商店街(肉、チーズ、食料品、お菓子、惣菜、パスタ、魚屋。市があるのでさすが青果店はない。)など歩き回る。
時間調整をした後洗礼堂に着いたのが10時すぎ。
パドヴァ・カードを見せて中に入る。
天井にはキリスト、取り囲むように聖人が大勢。入口を背に右側の壁にはキリストの生涯が9つの画面で描かれている。《ユダの接吻》はスクロヴェーニ礼拝堂のジョットの絵と良く似ている。修復したせいなのかこちらの壁の絵は実に美しい。
反対側の壁には《最後の晩餐》など、正面の高いところには《受胎告知》があり、天井の絵を取りまくように旧約聖書の場面が描かれている。
ものすごく美しいが写真を撮ることができないのが残念だ。
これでパドヴァの観光終了だ。このあとはトレヴィーゾに移動だが天気もいいのでヴェネツィアにちょっと寄ることにした。
ホテルに戻って荷物をまとめ、チェックアウト。駅に向かって歩き始め、エレミターレ教会のあたりでトラムが来たが間に合いそうもなく次のトラムで駅へ行く。
11時頃パドヴァ駅に着いたが11時02分発の電車は無理だと判断し自販機で11時10分発の乗車券を買ってホームへ。ちょうど電車が入ったところで2階席に行く。
11時27分、昨日のドーロに着く。ヴェネツィア、サンタ・ルチア駅には定刻より少し遅れて到着。
◆ヴェネツィアでランチ・タイム
6年ぶり、4度目のヴェネツィア上陸。
駅で荷物を預け(預かり所が構内工事のため移転していたので見つけるのに苦労)身軽なのでヴァポレットには乗らず路地を歩く。
リアルト橋、懐かしいなぁ。相変わらずここから見る運河は素晴らしい景色だ。
サン・マルコ広場から運河沿いのスキアヴォーニ海岸通りを進む。
島の東にある公園を一周して通り抜け運河の方へ戻る途中のガリバルディ通りのオステリアでランチだ。
遠くにはサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会のドームが見える優雅なランチ。
来た道を戻りサンタ・ルチア駅へ向かう。約4時間の滞在だったがヴェネツィアらしい景色を目の当たりにし大満足。当日の朝思い立ち訪れることができるのも個人旅行の醍醐味だ。
16時17分発の列車で次の目的地トレヴィーゾに向かう(16時50分トレヴィーゾ着)
◆食べる
●お店の名前 Trattoria “al Pero”, via S.Lucia,72
食べたもの 前菜 たこのカルパッチョ、ポテトとオリーブ添え、フンギのポレンタ、チーズ添え。
プリモ リコッタチーズのニョッキ、チンギアーレのラグー・タリアテッレ。
ハウスワイン(0.5l)、水、コペルトで64ユーロ
●お店の名前 Zaramella, Largo Europa,10 (ホテル内)
食べたもの 本文の通り。
ワイン Colli Euganei Rosso Riserva 2004, VIGNALE (メルロ60% カベルネ・ソーヴィニォン40% 19.5ユーロ)
水、コペルトで86.5ユーロ
●お店の名前 Ristorante&Pizzeria Al Cristo, via Giuseppe Mazzini, 9,30031, Dolo
ブレンタ川遊覧船のオプションのランチ
食べたもの 本文の通り。ワイン、水込みで一人26ユーロ。
●お店の名前 Pizzeria Pago Pago, via G.Galeet, 59
食べたもの 前菜 生ハムとメロン(10ユーロ)、まぐろのカルパッチョをバルサミコ酢で(8ユーロ)。
Zaramellaと同じ料理だが、あちらは盛り付けがエレガント、こちらは実質的でまぐろは脂がのっている。くるみがパラパラ。
プリモ トマトソース、バルサミコソースのニョッキ(7ユーロ)、ニョッキがかなりしっかりしている。長いのをゆでてから切ったようだ。量が多く少し残す。
ピッツア シチリアーナ(6.5ユーロ)、サラミ、オリーブなど。ピッツェリアだけあって3ページもの種類があり、しかも安い!ナポリほどではないがやや厚め。
ハウスワイン(0.5l×2)、水、コペルト、とカフェ、グラッパ各1杯で51.6ユーロ。
◆泊まる
●ホテル Hotel Europa Largo Europa, 9(★★★★)
http://www.hoteleuropapadova.com
Twin 120ユーロ×2泊
改装してから間もないようだ。廊下の照明は人がいるとパッと明るくなる。
フロントの人の話によると内装を担当したのは日本人だとのこと。
Booking.comで予約
◆買う(見る)
●PADOVAカード 48時間利用可能 一人15ユーロ
大半の観光施設、トラムがフリーパス(一部追加支払いのところもある)
●ブレンタ川遊覧船
Tour B/3をインターネットで予約 http://www.battellidelbrenta.it 一人43.5ユーロ
このコースはパドヴァからドーロまでの午前半日コースで水、金、土、日運航、この日程にあわせてパドヴァ滞在を決めたようなもの。