◆行く
2019年夏のスペイン、サン・セバスティアンとイタリアの旅も終盤となり、ボローニャから最終目的地フィレンツェに向かう。
この日は、ボローニャからラヴェンナへ日帰り旅行、それを終え、ボローニャのホテルでスーツケースを受け取り、16時50分発のitaloでフィレンツェへ。
隣の席のおば様に『スーツケースを棚に上げたら』と言われたが、『次で降りるので』と返す。
17時29分、F.S.M.N駅到着。
最近常宿としているホテルがこの日は予約とれず、以前良く利用していたドゥオモ近くのホテルにチェックイン。
◆勝手知ったるワインバーへ
それにしても暑い一日だった。部屋に入ってホッとする。
1時間ほど休んで、数回訪れているワインバーへ出かける。
これまでと違い、客は誰もいない。お店の人も見たことのない老夫婦だけ。
あとで尋ねると『息子は月曜に来る』とのこと。でも息子といっても以前のご主人とは年が近そうなので息子とは以前のご主人が『甥』と言ってた人かもしれない。
プロセッコを頼むと小さなクロスティーニが2個ついてくる。
暑かったのとのどが渇いていたので2杯目を頼んだら注いでやや少なかったせいか、そのグラスを下げ、『代わりに別のプロセッコを用意する』と。
いわば釣鐘型のボトルの封を切り注いでくれる。スマホで昨年訪れた時の写真など見せて少し話をする。
◆夕食は《財布に優しい》ワインバーへ
ホテルで一休みして、さて夕食。
どこにしようか考えたが新規開拓する気が起らず、2年前に夜・昼と訪れた《財布に優しい》ワインバー《Il Vivandiere》に行くことにする。ただ、あのあたりはわかりにくいので地図を見ながら行く。
店の中に入ると、当然のことながら観光客は皆無だ。それほどの席数もないので静かで落ち着く。
帰りは、シニョリーア広場を通ったところ、何やら音楽が。
ヴェッキオ宮殿前でコンサートをやっている。
◆2日目は日帰り小旅行
朝食後荷物をパッキングし直し、スーツケースを預けてとりあえずチェックアウト。
フィレンツェにはさらに2泊するが、2泊目、3泊目のホテルはいわば最近の定宿を予約していた(本当は3泊ともそこにしたかったが空いていなかった)。
この日は、友人がバカンスをすごしているリヴォルノへ日帰りの小旅行。
10時半頃の電車で向かい、19時半すぎフィレンツェに戻る。
朝チェックアウトしたホテルに行きスーツケースを受け取って駅方向に戻り定宿にチェックイン。
レセプションにはいつもの男性スタッフ、『やぁ、やぁ』みたいな感じで握手しながら挨拶する。
◆夕飯はEATALYで
21時すぎ夕食に出かける。
BSの番組で紹介されていた駅近くの肉料理の店を目指し、ようやくたどりつくと店の前に中国人らしい人たちが何人も待っている。
あきらめてEATALYへ行く。もう時間も早くはないので店を探したりはできない。
店内奥の食事スペースは結構混んでいて、階段下の小さなテーブルしかないがやむを得ない。
すぐ近くの家族連れ(多分イタリア人)には小さな子供がいてぐずってうるさいがしようがないか。
プロセッコと前菜『海の幸サラダ』を注文。
プリモは『スパゲット』にモッツアレラをプラス。
2杯目のワインは、フレスコバルディのロゼ。
帰りに売り場を見て、ホテルに戻る。
ホテルが近くて楽だ。
◆お決まりのミケランジェロ広場へ
朝食には一番乗り。朝食会場はレセプション兼ロビーの一角だが、オーナーがいたので挨拶、握手。もうお互いに顔は良く知っている。
8時40分頃、朝の散歩。というか、フィレンツェに来たときは必ず訪れるミケランジェロ広場へ。
ホテルを出て左へ。F.S.M.N.駅からの通りに出る。正面にはドゥオモ。
ドゥオモ広場を右折、カルツァウォーリ通りを進みシニョリーア広場へ。
ヴェッキオ宮殿では、外壁にミケランジェロの顔が彫り込まれている石を見つける。
ヴェッキオ宮殿の裏を通り、途中からアルノ川べりを歩き、グラーツィエ橋を渡り左折。
サン・ニッコロ通りに入り、サン・ミニアート門をくぐった辺りから上り坂になる。
上り切り、左に回り込むとミケランジェロ広場だ。
およそ35分で到着。
ペルージャ短期留学中に訪れて以来フィレンツェに来ると必ず歩いて登ることにしている。
いったいこれで何回目だろう。
そして、あと何回来れるのだろう。
天気よく、相変わらずの素晴らしい眺めだ。
降りてからはサンタ・クローチェ教会を目指す。
見慣れた名前のピッツェリアだなと思ったらローマで昨年度々利用した《Bebere》。
そこにはオペラのポスターがあり、遠くてはっきりとは見えないが今日は《Traviata》。
明日帰国でなければ観に行ってもいいところだ。
◆トラットリアを探し回る
友人からフィレンツェでの《おすすめの店》を聞いていたのでこの辺りかと探してみる。
地図を広げていたら外にいたお店のご主人に『どれどれ』という感じで『あ~、この通り(Via Ghibellina)は1本向こうだよ』と教えられる。
その通りに行ってみるが、該当の番地には何もない。
通りにいた人に尋ねてみてもよくわからないらしい。
その通りを行ったり来たりして、今度は古本屋さんの女主人に尋ねると『その店なら閉店しましたよ。中華料理、日本食の店なら近くにあるわよ』との返事。
来る前にネットで見たときその店のURLが無くなっていたことからややあきらめていたが予想通りといえるかもしれない。
帰りにNespressoでお土産用にカプセルを買う。
イタリアではフィレンツェのほか、ローマ、パルマなどで買っているが東京で買うのと違ってまず番号をとる。客が多いからだろう。また、東京ではセールスプロモーションのためか必ず1杯好きなのを試飲させてくれるが、それはない。
その足でF.S.M.N.駅裏手のバスターミナルに行く。
明日の空港行き時刻表を確かめるためだ。
さて、ランチ。いつも行くネリ通りの生ハムの店、《La Prosciutteria》へ行くことにする。
12時20分頃、まだそれほど客はいない。
いつもの1人用アペリティーヴォのつまみを注文しようとしたら2人前だという。そんなに食べられないのでやむなく生ハム・チーズのパニーノとプロセッコを注文。
奥のテーブル席で食べる。
曜日、時間帯のせいなのかスタッフも見慣れた人はいない。メニューも貼りだしていない。
経営が変わったのだろうか。
◆Tignanelloを買うか迷う
ホテルに戻る途中、老舗食料品店《Pegna》に立ち寄る。ここはお茶、お菓子、オリーブオイル、バルサミコ酢、ワイン、生ハム、サラミ、とにかく何でもある。しかも店内が落ち着いている。
ワインの棚に、《Tignanello》を見つけた。2016年もので79ユーロ。
おととい訪れた例のワインバーでは確か118ユーロ。
ワインは重いので最近は買わないことにしているが、あとでネットで価格を調べて、スーツケースにスペースがあれば買おうかなと思う。
(ネットでも同程度の価格だったので重さを考えて結局買わず。)
◆最後のアペリティーヴォ
夕方アペリティーヴォに出かけるが、その前に最後の晩餐(?)の店探し。
たまたま、フィレンツェ在住者のブログの最新記事がホテルすぐ近くのワインバー&リストランテだったのでその店を含めて3軒を候補とする。
ワインバー&リストランテはやや高級そう。
他の2軒はあとで見て決めることにし、何度か訪れているピッティ宮前のワインバーへ向かう。
どこで間違えたのか、ポンテヴェキオではなくサンタ・トリニタ橋に出てしまう。
大きく迂回したことになる。
急ぐ旅ではなし、フィレンツェの散歩だと思えばいい。
店内には客はいなかったがそのまま入る。
店の前で待っていたようなグループも続けて入る。
右奥のテーブル席に座り、フランチャコルタのプロセッコを注文。
例の店長らしき人も現れ、離れていたため言葉も交わさず見合って挨拶もどき。
カウンター席にすればよかったか。
帰りがけに店長から声をかけられ、『ではまた』みたいに返してワインバーをあとにする。
◆悪質ジェラート屋
帰り道、ジェラートを食べようとして最初に入った店は混んでいた。というより先客がもたもたしていたのであきらめ近くの別の店に入る。
『小』を注文すると『小は終わった。中か大だ。』という。
やむなく『中』にして、レモンとメンタを注文。いざ、払おうとしたら8ユーロだという。
ふつうの倍以上だ。
『そこにあるカップに書いてある』とカップの方を指さす。
“Incredibile!!”(信じられない!!)と言ったら何か言い返してきたので”No!!“と言うとカップごと下げた。
何も言えなければ払わざるを得なかった。
(結局ジェラートは夕食後近くの路地のジェラテリアで同じものをコーンで注文。2.5ユーロとまっとうな値段だった。)
◆最後のチェーナ
19時前、おととい行った例のワインバーで1杯飲んでからと思い行ってみると外から見えたのはおとといの老夫婦のみ。ということは今日も昨年、一昨年訪れた時のスタッフはいないようなのでパス。
夕食候補店の1軒、カヴール通りのトラットリアへ行く。
直前に入った女子2人もそうだったが、中の席は多分予約のためダメで、通りに面したテーブルと言われたが、この日もまだまだ暑いので遠慮する。
先客もいるが『どこの席でも』と言われ入って右側の壁際、3つ目のテーブル席に座る。
この店は確かBSの番組に登場し、中央市場の肉屋さんの経営だと紹介されていた記憶がある。
ということでセコンドには牛肉のタルタルを注文。
前菜にはブッラータ。
飲み物はプロセッコの後ハーフボトルの中からロゼを選ぶとわざわざ『ロゼですがいいですね』と確認までしてくれる。
食後のドルチェはやめ、その代わりグラッパを飲む。
これにてミラノそしてサン・セバスティアンから始まった夏の旅の最後のチェーナが終わる。
◆最終日午前中
帰りの飛行機は14時半すぎフィレンツェペレトーラ空港から。
前日に空港までのバス時刻を確かめていたが12時のバスに乗る予定だ。
余裕見てもホテルを11時40分に出ればいい。ということはそれまで行動できる。
EATALYにしようか中央市場にしようか迷ったが中央市場に行く。
2階を覗こうとしたが時間が早いせいか準備中。
1階のマルコの店でチーズを4種類買ってホテルに戻り最終パッキング。
ドゥオモは10時からなので10時すぎ行ってみるともう長蛇の列であきらめる。
足を伸ばしてシニョリーア広場へブラブラと歩き、帰り道1泊目ホテルのすぐそばの《Venchi》でジェラートでも食べようと思う。
何しろ今日も暑いからだ。
ちょっと並んでいて時間が気になり、チョコとメロンのジェラートを受け取り歩きながら食べ、ホテルへ戻る。
あとは12時のバスに乗るだけだ。
◆泊まる
◎ホテルの名前 Axial(★★★), Via dei Calzaiuoli 11, Firenze
Single 1泊75.2ユーロ、市税4ユーロ、Booking.comで予約。
ここには2012年、2014年、2015年、2016年も泊まったが、ドゥオモのそば、駅からも近いので5回目だ。
ただ、同じ建物のMaximというホテルと合併したらしくレセプションがそちらの階になり、チェックインに手間取る(チェックアウトも同様)。
◎ホテルの名前 Burchianti(★★★), Via Del Giglio, 8, Firenze
Single(standad) 2泊、前払い1泊9,228円、Expediaで予約。市税1泊につき4ユーロ現地払い。
ここは、2,011年、2017年(5月、7月)、2018年に続き5回目。
ドゥオモと駅の中間ぐらい、メディチ家礼拝堂、中央市場もすぐ近く。
◆食べる
◎お店の名前 Il Vivandiere, Via Torta 6, Firenze
2017年5月金曜夜と翌日昼の2回訪問したことがある。
プリモはチンギアーレのピチ(8ユーロ)、コシがありチンギアーレもたっぷり入っていて美味い。
実は注文時に牛肉のタルタルも食べたかったがお店の人から『あとから考えた方がいいとアドバイスされ正解だった。
ドルチェはセミフレッドのジェラート(4ユーロ)
飲んだもの ハウスワインの中から白のハーフボトル(8ユーロ)
水を含めて計33ユーロ。
◎お店の名前 La Prosciutteria, Via de’ Neri, 54/r, Firenze
ここ数年フィレンツェに来るたび、しかもミケランジェロ広場への行き帰りに立ち寄る生ハムの店。
- 食べたもの パニーノ(4.5ユーロ)とプロセッコ1杯(4ユーロ)。
1人用アペリティーヴォと称した盛り合わせがなくなったので魅力度が下がる。
◎お店の名前 Osteria Cipolla Rossa, Via dei Conti 53r, Firenze
BS TBS《あなたの知らないイタリアへ》で紹介されていた店。
Cipollaとはタマネギのことだが、店内壁に漢字で『玉葱』と書かれた書が掲げられている。
- 食べたもの 前菜はブッラータ、トマト、大粒のカッペリ盛合せ(9ユーロ)
飲んだもの プロセッコ(6ユーロ)、グラッパ、ビスコッティ付き(4ユーロ)
ロゼのハーフボトル、CIPRESSETO TOSCANA 2018, SANTA CRISTINA (11ユーロ)
コペルト、水を含めて55ユーロ。
◎お店の名前 EATALY, Via dei Martelli 22, Firenze
プリモは、トマトのスパゲットにモッツアレラをプラス(10.5ユーロ)。
飲んだもの プロセッコ(4ユーロ)、フレスコバルディのロゼ(5ユーロ)各1杯
コペルト、水を含めて34.5ユーロ。
◆飲む(ワインバー)
◎お店の名前 Vini & Delizie, Via dei Banchi 45/r, Firenze
このワインバーには2017年11月初訪、3年連続4回目。
飲んだもの プロセッコ2杯(3.5ユーロx2)
◎お店の名前 Enoteca Pitti Gola e Cantina, Piazza Pitti, 16, Firenze
2015年11月訪問して以来フィレンツェに来るたび再訪、今回で5回目。
月曜夕方、フランチャコルタの泡を飲む(6.5ユーロ)
◆買う
中央市場 La Bottega Golosaでお菓子、胡椒、ドライトマト。マルコの店でチーズ。
EATALY、Pegna ビスコッティ、トリュフチョコレート、トローネなど
Nespress カプセル