◆行く
イタリア初めてのSくん(大学4年の孫)との二人旅。ミラノから始まり、モデナ、フィレンツェ、ピサ、ペルージャ、ローマを訪れ、イタリアの旅を終えてマルタへ向かう。
初めの計画ではローマで終えるつもりだったが、Sくんがマルタで短期留学することになり、以前行きたいと思っていたマルタに同じ飛行機で行くことにする。
フィミチーノ空港を15時35分に離陸したAirMaltaはやがて高度を下げる。窓から見える印象は建物が白い島。定刻の16時50分にマルタ国際空港に着陸。バスでターミナルに移動する。
Sくんは語学学校が迎えに来るというので、また同じヴァレッタ市内でも泊まるエリアがまったく違うのでここで別れ、ほぼ2週間の《じぃじと孫》の旅は完全に終わる。ここからはいつもの一人旅だ。
◆ホテルまで一苦労
ターミナルを出ると閑散としたバス乗り場。来たバスのドライバーに訊くと『X4』のバスとのこと。その乗り場に移動、時刻表を見ると2分前のようだがバスがそこから出たようには見えなかったが。
次は17時48分発。3分ほど前にバスが来る。
18時10分頃ヴァレッタのバスセンター到着。皆が降りるので終点だと思い、下車。
予約しているホテルはカスティーユ広場にあるが、男性に訊いたところ、まっすぐ進み右に曲がるとのこと。
何とかカスティーユ広場に着くがホテルらしきものは見えない。広場に面した階段に座っていた仕事中休憩のような女性に尋ねると、スマホで検索してくれたのでその画面を写真に撮ってそれを見ながら重い荷物を引いて移動する。
そのうちにぎやかなところに出る。角のバールのようなお店の人に訊くと『まっすぐ下って行き突き当りを左に曲がったところ』だと言われる。
建物にホテル名が書かれていたにもかかわらず気づかず近くのポリスボックスで訊くとすぐだった。
(実はあとでわかったが、最初にたどり着いたところのちょっと先だった)
18時40分頃ホテルにようやく着く。バスに乗ってから1時間だ。
チェックインの時、イタリア語で話しかけてみたが英語で返される。公用語はマルタ語と英語であることを再認識、滞在中イタリア語をしゃべる人には遭遇しなかった。
◆ヴァレッタ初日
チェックイン後、街を散策して雰囲気をつかむ。ヴァレッタの本島の中心地はいわば尾根のようなところに何本も通りがある。また、それを横切るような高低差のある通りがあり、通りにはカフェやレストランなど飲食店が多い。
一旦ホテルに戻り、20時頃夕食に出かける。
マーチャント通りで声をかけられそこにする。もちろんテーブルは外。気持ちがいい。
今回の旅行で初めての一人飯。アペロール(カクテル)、お米入りの野菜スープと海の幸のスパゲッティを注文、アペロールを飲み干してからビールを注文し半分ほど飲む。珍しくワインを飲まない初めての夕食。
帰り道、良さげな店の写真を撮る。
◆ヴァレッタ2日目
まず朝食。ホテル5Fの朝食会場に行く。見晴らしが良い。
食べるものを取っている間に外のテーブルが空く。
眼下に見える港には客船が止まっている。
ヴァレッタ観光実質1日目は、まず、《聖ヨハネ大聖堂》から。
ホテルからすぐだ。この教会はマルタ騎士団の守護聖人ヨハネに捧げられたものということで小さな島には考えられいほどの豪華さだ。拝観料は15ユーロだがそれに値する。
音声ガイドを使用、言語を選ぶ方式だ。
素晴らしい装飾、聖ヨハネの生涯の天井画、各国別の礼拝堂、奥の付属美術館ではカラヴァジョの絵を鑑賞する。
ファサード裏側にも階段を上がって行くことができる。上ると荘厳な大聖堂内部全体を見下ろすことができるし天井画も近くに見える。
午前中とあって観光客で一杯。1時間ちょっとかけて観覧した。
10時50分頃、大聖堂を出て島の突端に向かう。
11時すぎ《戦争博物館》到着。
外には碇などが展示されている。
マルタ騎士団時代の中世の展示だけではなく、第2次大戦までをいくつかに分けて展示している。
第2次大戦時の飛行機、ジープ、看護部隊のヘルメット、弾薬など生々しい。
屋上に行くと海の景色が良い。
12時40分戦争博物館を出て戻る。
ホテルに戻る途中、地下に食品スーパーがある建物に気づき水とビールを買う。レシートを見ると1品ごとに0.1ユーロがプラスされている。消費税なのだろうか?
買ったものをホテルに置き、賑わっている通りの店でランチ。魚介のリゾットを食べる。
言葉は英語なのにメニューはイタリア語、面白い。
このあとぶらぶらしてからホテルに戻り一休み。
夕方、アペリテーヴォに出かける。
前日も声をかけて来た人にまた声をかけられる。他のスタッフがメニューを見せてくれたが、ハッピーアワーにはワインはなさそう。
歩き始める間もなく隣の店の人に声かけられ、何でも1杯分で2杯飲めると。
この店に決め、テーブルについて辺りを見ると何と聖ヨハネ大聖堂の前だった。
約1時間ゆったりと過ごす。
この後も街歩き。シティ入口の方に行き、右の路地に入る。
お店がいくつもあり魅力的だ。メニューの写真を撮ったりする。
子供服の店を発見。家族へのお土産として探し、2種類選んでからお店の人に生産国を尋ねたらマルタでもなくイタリアでもないいうのでやめる(翌日再訪)。
その後散策。国立図書館の前に出たが、閉まっていて入ることはできない。
マルタワインのティスティングの看板を見つける。赤3杯、白3杯だ。量にもよるがちょっときついか。
ホテルへの帰り道、昨日見つけた良さげな店《GRANA》を20時で予約する。
◆夕食と夜景
19時50分、ホテルの部屋を出て《GRANA》へ。
ワインリストには沢山あるがすべてフルボトルなのでハーフボトルはないか訊くとマルタの赤1種類のみ。値段を訊いたがわからないようで『フルボトルが€16なので半分の€8かねー』と言ってみたが実際には€8.5と良心的だ。
楽しみにしていた前菜の《マグロのカルパッチョ》は終わったとのこと、残念。
ということで前菜はカプレーゼ。プリモはパス、メインは《魚介類盛合わせ》。
出てきてみると、盛合わせというよりスープ。
そしてものすごい量だ。思わず『これ、1人前?』と訊いてしまったほどだ。
21時15分頃店を出て散策。
ホテルすぐそばの建物がライトアップされている。翌朝この建物が《Auberge de Castille、首相官邸》であることを知る。
海の方向を見渡すと左手にエレベーターが見えたので行ってみる。エレベーターの行先(降りた先)は《3 cities》となっている。
これが翌日につながることになった。
このあたりが《Upper Baracca Garden》であることも翌日知る。
◆3 citiesへ
9時半ホテルを出る。天気が良いのでGozo島に行こうかなと思い、レセプションで訊くと、フェリー乗り場まではNo.41、42のバスで行く必要があるとのこと。
そのつもりでバスセンターに行ったもののフェリーで片道1~1時間半かかるというのでやめ、ホテル近くまで戻り昨晩見たエレベーターに乗り、下から《3 cities》巡り(?)に行くことにする。
ボート乗り場があり、定員6人の手漕ぎボートをちょっと大きくしたものを見てびっくりだがもう戻れない。料金は2ユーロ。
10時25分頃、乗船。客は総勢4名。晴れていて気持ちの良い海を進む。
10分ほどで対岸のVittoriosaに着く。船頭さんによるとまっすぐ上がって左に行くと市内だとのこと。
教会がある。
Gozo島の物産館みたいな店でお土産としてミントティーを買う。塩もいいが重いのでパス。
乗り場に戻っても3人が戻ってこない。
船頭さんに別のボートに乗るように言われる(英語のようだがほとんど聴き取れない)。
先客2人(夫婦)と一緒だ。
ボートは進み、灯台の近く、そして昨日訪れた戦争博物館まで行き、戻る感じだ。
まったく何の予備知識もなかったのであと2ヵ所回るのだろうと思っていたら行きに乗り込んだ乗り場でおろされる。2ユーロ払おうと思ったら8ユーロだという(そういえばVittoriosaの乗り場にはハーバー・クルーズ 8ユーロとの表示があった)。
行きも帰りも救命具なしということもあって無事下りれて良かった。11時35分頃下船。
《3 cities》 とはどこだろう?あとでわかったのは初めにボートが着いたVittoriosa、そしてその近くのCospicua、Senglea、地区のことのようだ。ボートから下りるときに帰りの時刻をきちんと聞いていれば3地区とも軽く回れたはずだ。
下船後エレベーターで《Upper Baracca Garden》に上がり、すぐ近くのホテルに戻る。部屋に入って間もなく清掃スタッフが来たのでまた出かける。
◆美術館でランチ
GoogleMapsを見ていて美術館《MUZA‐Museum of Fine Arts》の中にレストランがあるのを知る。近くなので行ってみた。
建物は18世紀に建設された貴族の邸宅とのこと。
美術館の中といってもレストランは観覧入口よりは少し手前にある。左手にそれらしき入口があり、入ると『食べるのか?飲むのか?』訊かれたので『食べる』と答えるとまったく誰もいないレストランへ連れて行かれる。何となく気に入らずその場所を断ると通路にしつらえたテーブルに案内された。
リゾットを注文。飲み物はワインリストには沢山あったが、グラスワインはないか訊くと、あるとのことでプロセッコを頼む。リゾット1品だと+3ユーロなので大盛にできるといわれ、そうしたが結構な量だ。
食後に飲んだエスプレッソは美味い。
通路とはいえ、それほどの人が通るわけでもなく広いレストランで一人でいるよりは良かった。
美術館には翌日訪れるつもりで開館時間を確かめたがあとでよく考えると昼の飛行機でミラノへ向かうため無理だと気づき、観ておけばよかった。
観光する気はもうない。ホテルに戻って一休み。夕食の店をまたまたGoogleMapsでチェックし、何店か名前をメモする。
18時ちょっと前に出かけ、夕べの店でアペリテーヴォ。店員が覚えてくれていて『プロセッコ?』と訊かれる。
会計は昨日と同じカード払いなのに今日はテーブルで。女性スタッフに『イタリア語話せますか?』と尋ねると『ちょっとだけ(un po’)』とのこと。『私も(anch’io)』と返す。
◆さて最後の夕食は
メモしてきた店を3店探す。
評点4.8の《Papannis》というイタリアンが良さげだったので行ってみると19時頃だというのにもう満席。お店のスタッフに『何時にくればいい?』と訊いたが、”I don’t know”との返事であきらめる。
結局、帰り道昨日の店の前でちょうど出てきた背の高いカメリエーレに『今日はマグロのカルパッチョはありますか?』と尋ねると、わざわざ厨房へ行き確認してきてくれ、『ある』とのこと。
奥のテーブルに着き、注文。
マグロのカルパッチョは美味い!脂がのっていて大トロか?もう少し厚めでわさび醤油で味わうともっと美味しいだろう。
リゾットにするか、セコンドのタコにするか迷ったがタコのグリルにする。これは期待はずれ。
ドルチェを訊かれたがお腹いっぱいなのでパス、カフェを飲んで店を出る。
ホテルはすぐ近くだし、まだ時間も早いので町の入口、シティ・ゲートの方へ行ってみる。
ちょうどこの時期《EUROPRIDE 2023》のイベントを町の数か所でやっていて、ステージでは歌っている。
主催者なのか、ヴァレッタの責任者の挨拶がある。
ホテル方向へ戻ると、円柱のみの遺跡(ロイヤルオペラハウス跡?)でも何か上演され歌っている。
立ち止まって少し観てからホテルに戻る。
◆最終目的地ミラノへ
今日も天気がいい。朝食後、ホテル近くや《Lower Barracca Gaeden》散歩。
これにてマルタ観光終了。
10時すぎのバスで空港に向かい、12時40分発の飛行機でミラノに向かう。
◆泊まる
◎ホテル Hotel Castille(★★★), 348 St Paul’s Street(corner Castille Square),Valetta
Booking.comで予約、Single 256.50ユーロ(3泊)、1週間前に事前払い、環境税1.5ユーロ
◆見る
◎聖ヨハネ大聖堂 拝観料15ユーロ
◎戦争博物館 入場料 7.5ユーロ(シニア半額)
◆食べる
◎お店の名前Anglo Maltese, 221 Merchant Street, Valetta
食べたもの お米入りの野菜スープ(9.9ユーロ)、海の幸のスパゲッティ(13.9ユーロ)
飲み物 カクテル(4ユーロ)、ビール(2.5ユーロ、2杯目料金)
水を含め32.3ユーロ
◎お店の名前 Thats Amore, Merchant Street, Valetta
食べたもの 魚介のリゾット(18ユーロ)
飲み物 グラスワイン白(5.5ユーロ)
◎お店の名前 GRANA, 114 Triq San Gwann, Valetta
〇2日目夕食
食べたもの カプレーゼ(13ユーロ)、魚介類盛合わせ(25ユーロ)
飲み物 マルタの赤ワインハーフボトル(8.5ユーロ)
水を含め48.4ユーロ
〇3日目夕食
食べたもの マグロのカルパッチョ(17ユーロ)、タコのグリル(23ユーロ、これは高すぎ、注文したのを後悔)、サラダ(無料)
飲み物 グラスワイン白(5ユーロ)
水を含め49ユーロ
◎お店の名前 MUZA Restaurant, Auberge D’Italie Merchant Street, Valetta
食べたもの リゾット(12ユーロ+3ユーロ)
飲み物 プロセッコ(6ユーロ)、カフェ(1.5ユーロ)、ペルー産のアラビカ種100%のエスプレッソでこれは美味かった。
◆飲む
お店の名前 Cafe Caravaggio, 9 St. John’s Square, Valetta
2日目、3日目のアペリテーヴォで訪問、本文の通り。
◆買う
◎お店の名前 GOZO Artisan Food, 85/86 San Lawrenz Str, Birgu (Vittoriosa)
買ったもの お土産としてミントティー
◎お店の名前 mothercare, 14 South Street, Valetta
買ったもの お土産として子供用Tシャツ
◎お店の名前 Arcadia Food Market, Merchant Street, Valetta
買ったもの 水、ワイン、ビールなど