15日間のイタリアへの旅から帰ってきた。
今までは、初めてのイタリアが3週間、ペルージャ短期滞在2回を除くと長くてもせいぜい10日間くらいだった。
だからやっぱり長かった。しかし今までのようにちょこまこ動かずに、前半はイタリア初めての友人をフィレンツェ、ローマ、ミラノを案内、後半はほとんど予定もなくフィレンツェでチョイ住みしていたのでそれほど長旅とは感じない。
初めての町を訪れることはなかったのでワクワク感もなかったのだが。
そんな中で、ガックリ感があった。
というのは、7日目ミラノですられたからだ。
ドゥオモ周辺で観光らしきことをしたあとホテルに戻るため地下鉄に乗ったとき、路線を間違え(それがものすごく混んでいたのだが)、『さすが通勤ラッシュだね~』などといい、間違いに気づき2駅目で戻り、乗り直してホテル近くの駅で下車、改札口でチケットを入れようとして財布のないことに気づく。
『あ、やられた~』
財布には現金少々とメインのカード1枚、あとは地下鉄のチケット程度。
被害は大したことはないが、「カードをすぐに止めなければ」とホテルに急いで戻る。
携帯から電話してもつながらない。電話番号確認のためタブレットで検索したがあっている。よく見るとイタリア国内のフリーダイヤルだ。
そこで部屋の電話から外線“0”を押してからダイヤル。
盗難発生後30分程度で止めることができた。
次は、警察への盗難届。ホテルのレセプションで事情を話し、警察の場所を教えてもらう。
中央駅の向こう側、地図を観ながら近くまで行き、近くの人に教えてもらって警察に行くと『盗難届はここではない。地下鉄で2駅近くのFatebenefratelli通りにある。』
『何時まで開いていますか?』
『24時間OK』
もう時間は20時近く、それからまた警察へ行くと夕食も遅くなるので翌朝行くことにした。
さて、翌日。警察の場所をネットでチェック。ホテルからだと地下鉄で1駅なので歩いていく。
同じブロックに警察は2ヵ所あり、近い方は《移民》関係らしいが念のため寄ってみたが盗難届の方はもう少し先で右折2回すればいいと親切に教えてくれた。
その警察に行くと入り口で『何か用か?』みたいにいわれたので『昨日、財布を盗まれました』と答えると、『右側だけどその前にセキュリティチェックを』と左側で荷物と身体の検査を受ける。
そのうえで右側に入り、だれもいないので隣の部屋を覗くと婦警がいたので『財布を盗まれたのですが・・・』というと、『パスポートは?』、『大丈夫です』、『じゃあ、パスポートを出して』という。
パスポートはコピーするようだ。
盗難届はいろいろな言語版があり、日本語版とボールペンを渡され、その場で書くように指示される。
途中で『まだ?簡単でいいのよ』と催促される。
実は、今から17年前フィレンツェでスリにあった時は盗難届を出すのに待たされた挙句に細かく訊かれかなり時間がかかったが、時の流れか、ミラノほどの大都会になると件数が多いからなのか、いたって簡単だった。
記入後、警察のスタンプを押したものを4通用意し、すべてにサインを求められ、そのうちの1通を渡され終了。
これにて1件落着、あとは保険請求だけ、と気が楽になった。
落ち着いて2日後、家族にメールすると返ってきたのはカブレーノ名付け親の長男から『これで2度目だから、イタリアカブレの《カブレーノ》から《スラレーノ》に改名すべし』と。
近々、この旅行記も《スラレーノ親父のイタリア旅行記》に変更するかもしれない。