Milano(ミラノ)2019/7/12~14


◆行く

2019年夏のスペイン・バスクとイタリア旅、どう行こうか考え、先にバスクのサン・セバスティアンへ行き、それからイタリアに行くことにした。

しかし、日本からサン・セバスティアンまで一気に行くには時間がかかる。そこでまずミラノに入り、1、2泊してからビルバオまで直行便で往復することにした。ミラノ1泊ならばマルペンサ近くに泊まるのがいいが、1泊しても翌日ビルバオまでの直行便がなさそうなので結局ミラノに2泊することにした。

 

ミュンヘン乗り継ぎでミラノ入りしたが、乗継便の出発がかなり遅れ、マルペンサ着20時すぎ。スーツケースをピックアップし、バスに乗り、中央駅着21時50分。

22時ちょうど、中央駅すぐ近くのホテルにチェックイン。

それから食べに行くつもりだったが(店も決めていたが)、長旅の疲れもあり時間も遅いのでやめる。

 

◆21年ぶりに訪れたのは

ミラノでまる一日時間がある。21年ぶりに近郊の町、ベルガモに行ってみようかと『歩き方』の該当ページをコピーして持ってきていた。

ところが、朝食後外に出てみるとかなり暑い。そこでベルガモへの遠出はやめにして、これまた21年ぶりにブレラ美術館に行くことにする。

 

中央駅のタバッキでメトロ1日券を買い、ドゥオモ駅まで行く。

地上に出て、真っ白なドゥオモのファサードを眺めてからV.エマヌエーレⅡ世のガッレリアを通る。

観光客は相変わらず多い。

スカラ広場を抜け、スカラ座の右手の通りを進むとブレラ美術館だ。

 

◆ブレラ美術館

9時半頃ブレラ美術館入場(入場料12ユーロ)。

パンフレットを参照しながら作品を鑑賞する。

作品が多いので名前を知っている作者を中心にゆっくりと見る。

ベッリーニ《ピエタ》

マンテーニャ《死せるキリスト》

ジェンティーレとベッリーニ《アレッサンドリアの聖マルコの説教》

ラファエッロ《聖母の婚姻》

カラヴァッジョ《エマオの晩餐》

 

11時15分頃ブレラ美術館をあとにする。

 

 

ガッレリアそしてドゥオモ経由でパルマの生ハムの店に行く。

あらかじめネットでランチタイムは11時半開店と一応確かめていたので、途中書店《LaFertlinelli》に寄りDVD売り場を見て時間調整。店に着くとまだ閉まっている。

12時オープンのようだ。

ドゥオモ方向に戻り、向かいのデパート《LaRinascente》で時間をつぶしてから例の店を再訪。

ちょうどオープンしたところだ。

 

入ってすぐのテーブルに案内される。

ここに座って見えたのは、生ハム類をテイクアウトしに買いに来る人が多いということだ。

さて、ランチ。

注文したのは、前菜として24ヵ月熟成の生ハムとフィノキオのサラミ、プリモはカボチャのトルテッリ。飲み物はプロセッコのあとはもちろんランブルスコ、これはパルマの飲み方で、どんぶりで出てくる。

次から次に客がやってくる。あとから来た人が先に出て行く。回転が速い。やはり人気の店だ。

1時間ほどいて、ドゥオモ駅からメトロでホテルに戻る。

 

ホテルでは部屋のWifiが少し弱く、ロビーに降りてネットを使う。

 

◆1年ぶりにEATALYへ

中央駅そばのホテルからは少し遠いがEATALYへ歩く。

まず大きな通り(Via V.Pisano)を共和国広場まで行き、右折。

このあたりは再開発地区なのか、広々としているし、ミラノには珍しく高層ビルが何棟も建っている。その道路がトンネルに入る交差点で左折する。

日差しが強くて暑い。あまり普段かぶることはないが日よけをかねて帽子をかぶったほどだ。

間もなく左にEATALYが現れる。EATALYへは昨年と逆コースだったが何とか到着。

 

入ってはみたもののまだ旅は始まったばかり。おまけに明日からスペイン・バスクに行く、とあれば何も買う気にならない。一通り見るだけだ。

 

◆ナヴィリオ運河も暑い

EATALYをざっと見て、ガリバルディ駅へ移動。初めての道のりだが意外にすぐわかる。

ここからメトロ2号線に乗り、3年前に友人Yくんと行った時と同じようにポルタ・ジェノヴァ駅で降りる。

どっちに進むか一瞬迷ったが、ナヴィリオ運河につながる通りを思い出し、進む。

運河にかかる橋を渡り、両岸をほぼ1周。それにしても暑い。

 

 

途中、教会があったので入ってみた。サンタ・マリア・デッラ・グラツィエ・ナヴィリオ教会

どこかで聞いたような名前だ。

古い教会のようだがステンドグラスが現代的だ。

 

来る前は、運河を見ながらアペリティーヴォでもと思ったが、心地よい風でもあるならともかく、あまりの暑さでやめにする。

ナヴィリオ運河の雰囲気もやはり夜のほうがいいようだ。

 

ということで予定より1時間くらい早く、17時半ホテルに戻る。

 

◆メトロの中でラテンを聴かされる

今回の旅、初めての夕食はミラノ在住の友人Nさんとポルタ・ロマーナ近くの店で。

 

予約時間は20時。お店で待ち合わせ、ということでメトロ3号線に乗りポルタ・ロマーナ駅に向かう。

混んでいたが2駅か、3駅目で座れた。

その直後に、車内に音楽の大音響が。誰かの携帯からか?それにしては音がデカい。車内放送?

そのうち生歌が聴こえてくる。音響は伴奏だ。曲は昔懐かしい『何とか(?)のルンバ』。

混んでいて初めはわからなかったが、太めのおばさまが、歌いながら紙コップを持ってドア3つ分を動き回る。

声はいい。しかし、ビックリだ。

ドゥオモの次の駅で降りていった。

電車の中でアコーディオン弾きが紙コップというのはよくあるが、メトロの中では初めてだ。

あとでNさんに訊いてみるとミラノではたまに遭遇するらしい。

 

◆チェーナはサルデーニャの海鮮料理

ポルタ・ロマーナ駅から地図を見ながら店を探す。地上に出るとどっちに進んでいいのかわからず右往左往する。

今回はポルタ・ロマーナからほど近いサルデーニャの海鮮料理の店《Trattoria del Pescatore》を希望し、Nさんに頼んで電話で予約してもらっていた。

住宅街に入り込んだようなところに店があった。

外から見ると間口が広い。左側がトラットリア、右側がロブスター・バールのようだ。

少し早めだったので近くをブラブラして時間調整、5分ほど前に戻ると何組か待っている。ほぼ同じくしてNさんも現れる。

 

20時ちょうどにドアが開き、中に入る。予約していることを告げるとテーブルに案内される。

メニューを渡され、メインは名物のカタラーナ(ロブスター、正確にはオマール海老とトマト、玉ねぎのオリーブオイル和え)に決めていたが、前菜、プリモを何にするか迷う。

 

前菜は、海の幸盛り合わせと魚のカルパッチョ。

プリモはさんざん迷ったあげく、2人同じもの、パケッリのペスカトーレを注文。

これでかなりお腹がふくれたところにカタラーナ登場。

注文するときカメリエーレが”uno?”と訊いてきたが、2人で1皿で十分だ。Nさんは早々にギブアップ、一人で0.8人分くらい食べたかな。

この量ならプリモはシェアするか、飛ばしても良かったくらいだ。

周りを見るとほとんどの人がこれを食べている。近くのカップルは、もっと大きなお皿だったので多分2人前だろう。

 

食後にドルチェか食後酒をすすめられたので食後酒にしたが、アマーロ、ミント、レモンチェッロの3種類あるという。試すか訊かれたので、最初の2種をお願いしたところ、いくつものグラスとボトル2本を持ってくる。

結局この試飲で終わってしまったが、まさか勘定についていないとは思わなかった。

 

気がついたら23時近く。勘定を払いに行くと食事中気になっていた年輩のカメリエーレがそばにいたので年齢を尋ねると『65歳、30年以上勤めている』との返事だった。最後に握手をして店を後にする。

 

ポルタ・ロマーナ駅に向かう途中、バスで帰るNさんと別れ、メトロでホテルに戻る。

長い一日だった。

 

◆朝の買い物のあとスペイン・バスクへ

ミラノに2泊してスペイン・バスク(ビアリッツ空港)に向かう朝。

マルペンサには10時半~11時に向かえば良い。

中央駅構内には書店の《LaFertlinelli》が入っていて、ガッレリアの店に加え昨日のうちにDVD売り場を見ていた。

気になる映画DVDがあったので、イタリア語講座仲間にもメールで訊いてみたところ欲しいというので朝食後買いに行く。2枚9.99ユーロだったので講座仲間の分も含め購入。

 

ホテルに戻りパッキングして、10時半チェックアウト。

10時43分マルペンサ行き乗り場に着く。係員にいつ出発するか訊いたら10時50分とのこと。少し遅れて出発。昨日EATALYに歩いた途中のトンネルに入る。

11時50分、マルペンサT1に到着。

13時15分発のブエリング航空でビルバオへ向かう。

 

◆泊まる

◎ホテル Hotel Michelangelo(★★★), Piazza Luigi di Savoia, 6, Milano

中央駅近くの設備いい大型ホテル。

Expediaで予約、Single2泊でキャンセル可の事前払い25,442円、市税10ユーロ。

2018年7月、意外に安かったので宿泊。2019年7月は、前年に比べ多少高かったが駅近ということで予約。

ジャグジー付きバスタブ、バスローブ、スリッパあり、ミニバーの飲物(水、ジュース)無料。

朝食もまずまず。

駅近ということからかツアー利用なのか日本人が多い印象。

 

 

◆食べる

◎お店の名前 Salsamenteria di Parma, Via San Pietro all’Orto, 9 Milano

2016年9月、2017年11月に続き3度目の訪問。

食べたもの 生ハムとサラミの盛合せ(9ユーロ)、カボチャのトルテッリ(9.5ユーロ)。

ワインは、プロセッコ(5ユーロ)とランブルスコ180ml1杯(5.5ユーロ)

コペルトを含め30ユーロ

 

◎お店の名前 Trattoria del Pescatore, Via Atto Vannucci, 5, Milano

(http://www.trattoriadelpescatore.it/)

40年以上の歴史を持つサルデーニャ海鮮料理の店。

この店を知ったのは、杉山明日香さんの著書『ワインの授業 イタリア編』で大絶賛されていたからだ。

予約は電話のみということでミラノ在住のNさんに頼んだが、予約受付の時間帯も決められていて予約が取れるまで何日もかかったとのこと。大変な人気店のようだ。

 

  • 食べたもの 前菜は、海の幸盛り合わせ(12ユーロ)と魚のカルパッチョ(12ユーロ)。海の幸盛り合わせは、エビマヨ、サーモン、タコにポテト、さらにムール貝が別皿でついてくる。カルパッチョは、マグロと白身魚、多分ヒラメか。新鮮で美味しい上にボリュームもある。  

プリモはパケッリのペスカトーレ(12ユーロx2)を注文。サルデーニャ特産のボッタルガ(からすみ)がたっぷりかかっている。これも美味くて量も多い。

そのあとにセコンドのカタラーナ (38ユーロ)。本文の通り、かなりのボリューム。

ワインは、ハウスワインと称しているがMonti産のDOCG(16ユーロ)で美味しい。

1本あけたが、飲み干せなくとも飲んだ量で払えるようだ。会計を頼んだらワインクーラーに入っていたボトルを出して確認していた。もちろん空になっていたのだが。

 

名物(?)のパンは、杉山さんの言う通り丸太のようでデカい。二人で1本の半分。食べやすいよう切れ目が入っている。食べきれない。

2人で、コペルト、乾杯のプロセッコ(7.5ユーロx2)、水を含め112ユーロ。

 

◆買う

映画DVD “perfetti sconosciti” (邦題『大人の事情』)ほか 《LaFertlinelli》で購入。

 

◆読む

◎杉山明日香 著『ワインの授業 イタリア編』(リトルモア社)

『1週間でイタリアワインがわかる!』と、20州を6章に分け解説。非常に分かりやすい。

『フランス編』も読んだが、イタリアワインほどフランスワインを飲まないこともあってやや専門的に感じた。