Viterbo(ヴィテルボ) 2013/10/28
◆行く
ローマから日帰りでViterboを訪れる。 なぜヴィテルボかというと、今回(2013年10月24日~11月2日)の旅行では、明日からのウィーンは別としてイタリアではローマとペルージャ、どちらも何回も何日も行っているので今まで一度も行ったことがなくしかもローマから簡単に行けるということでヴィテルボにした。 やはり、初めての町はワクワク感がある。
先日ペルージャ往復したバスターミナルのあるティブルティーナから9時7分フィレンツェ行きの電車に乗る。
乗換えのOrteには、電車が4分ほど遅れていたので気が気でなかったが9時46分発のヴィテルボ行きに何とかギリギリ間に合う。
ローカル線の車窓からの景色を楽しむ。
10時40分Viterbo P.Fiorentinaに到着。
◆フィオレンティーナ門から旧市街へ
駅を出て右に行くか左に行くか迷ったが『歩き方』の記事の町との位置関係からすると「たぶん左かな」とあたりをつけ、歩き始める。
幸い向こうから赤ちゃんを連れた女性がきたので『町の中心に行きたいのですが』と尋ねる。城壁の町への入口であるフィオレンティーナ門までの行き方を教えてもらう。 わりとすぐに城壁内に入ることができた。
◆インフォメーションはどこ?
しかしここからが問題。町歩きのためには地図が必要だ。ホテルに泊るわけではないので、まずiマークのインフォメーションを見つけなければならない。通常は町のど真ん中かランドマーク的な名所近くにある。
門に入ってすぐ、広々としているがそれらしきマークはない。 それどころか市街地の地図看板もない。 しょうがないので勘でチェントロ目指して歩き始める。ご婦人が来たのでさっきと同じように尋ねると『そうよ、この通りを行けばいいのよ』。
まもなくバスターミナルが見えてきた。近くには大きな地図看板があり、地図の中にはiマークもあった。
しかし、その場所がどこかわからず地図をじっと見つめていると近くのベンチに座っているおばあさんから『何を探しているの?』と声をかけられ事情を話すと、杖をつき立ち上がって『あの道を上がって右側』と指さして教えてくれた。
『おばあちゃん、ありがとう!』 ようやくインフォメーションにたどり着き、地図をもらうことができた。地図には60数カ所の見どころが出ていたので絞る必要があると思い、ふたたびインフォメーションに行って「夕方までの時間で見るべきところ」を地図上にマークしてもらう。
◆ポデスタ宮とプリオーリ宮
最初に訪れたのはインフォメーションで勧められたポデスタ宮とプリオーリ宮。
どうやら今は市役所として使われているようだ。ポデスタ宮の2階に上がると受付の男性がいて『見学したい』というと『真っすぐ行ってまたここに戻ってくるように」。
壁の両側に往時の権力者?の肖像画がある長い廊下の先に幾つかの部屋がある。この廊下がプリオーリ宮への渡り廊下なのかもしれない。
それぞれの部屋の壁や天井一面には絵が描かれている。なかには、ドアを開けて入ろうとしている貴族が描かれているだまし絵もあって面白い。 今は、議会や会見場として使われているようだ。
◆地図を見ながらの町歩き
ヴィテルボは中世の歴史的地区が保存されているという。それもあって来てみたのだが、その歴史的地区であるサン・ペッレグリーノ広場に向かう。地図を見ながら行くと目指していたところとは全く違うところに出た。
通りの中に大きな噴水があり、地図と照らし合わせてみるとその名もFontana Grande《大きな噴水》、たぶんこの町で一番大きな噴水なのだろう。
中世の趣が残る町とあって路地が狭く、さらに入り組んでいるようで地図で見るようにはいかない。
その後、小径を行ったり来たりして何とかサン・ペッレグリーノ広場にたどりつく。小さな広場を取り囲むように教会など古い建物があって中世の趣き十分だ。
ただ、ペルージャに住んでいたことのある身としてはそれほど感激はない(ペルージャも中世の色濃く残っている町だと思う)。
◆ドゥオモと法王宮
《サン・トッマーゾの噴水》の先を進むと堂々とした教会のファサードと鐘楼が目に入ってきた。サン・ロレンツォ大聖堂だ。その前には大きな広場があり、サン・ロレンツォ聖堂の向こうには法王宮がある。かつてローマ教皇選出のコンクラーベが行われたところだ。この日は現代美術作品が展示されていた。
サン・ロレンツォ大聖堂に入ってみると中には誰もおらず静まりかえっている。身廊の床はコズマーティ模様という幾何学模様がきれいだ。左後陣にはフレスコ画の聖人にはさまれるように《カルボナーラの聖母》の絵が祀られている。
◆大急ぎで左回りに町歩き
サン・ロレンツォ大聖堂を見学した帰り道で見つけたオステリアでランチをとったあとは左回りで町歩きをする。
まずは、この町を囲む城壁のもう一つの入口、ロマーナ門。
門を出るとすぐそばを電車が走っている。サン・シスト門からふたたび壁内に入る。最初に見た《大きな噴水》はすぐ近くだった。
わりと大きなイタリア通りから右折してサンタ・ローザ通りに入ると、ゆるやかな坂道の上にサンタ・ローザ大聖堂のクーポラが見える。見上げると威風堂々という感じだ。段々近づくとそのクーポラがファサードに隠れてしまう。残念ながら入ることはできなかった。
次はサン・フランチェスコ教会。簡素なファサードと、教会前が駐車場と化しているのが印象的だった。
この教会を出ると何とそこは朝入ったフィオレンティーナ門のすぐそばだった。
帰りの電車まで少し時間がありそうだったので、もう少し町歩きをする。
◆帰る
さて、フィオレンティーナ門を出てからの駅までの帰り道、見かけない景色だなと思っていたら1つ早く曲がっていたようだ。
城壁外なので地図には載っていない。 念のため、すれ違った女子高校生?に駅への道を確認。 この日は多くの方々お世話になった。皆さん、ありがとうございました!
16時49分の電車に乗り、行きと同様Orteで乗り替え、18時47分テルミニ駅到着。
◆食べる
お店 Hosteria Passarmi il Sale, Via San Pellegrino,30 Viterbo
食べたもの ランチ定食12ユーロ、前菜はAntipasto in Terra(ハム、サラミなど盛合せ)だが、プリモ、セコンドとも何種類からか選ぶ方式、他に1ℓの水がつく。
前菜が多そうだったので、プリモはBroad(スープがしょっぱい)を選ぶ。
セコンドはサルシッチャと豆の煮込み、付け合わせはグリーンサラダ(これは大したことはない)。
赤ワイン0.5ℓを注文、あとでお勘定の際分かったが何と2ユーロ(味はそれなり)。