Cortona (コルトーナ) 2010/8/14
◆行く
前日の金曜日、授業が終わってからCortonaへ向かうつもりだったが、ペルージャ駅までのバス時刻表を読み間違えたため断念した(Todiへ行く)ので、前日のリベンジとばかり、Arezzoに行く前にCortonaに寄ることにした。
イタリア広場9時15分発のバスでペルージャ駅へ。
10時01分発のフィレンツェ行きに乗り、Terontolaで下車、そこからバスで行くことにした。
10時39分到着、小雨の中、バス乗り場を探すと駅前のちょっと端っこの方にある。
時刻表を見ると・・・・何と、、、、、2時間後の12時42分だ。
品のいい年配の男性が時刻表を指差しながら『今日は土曜だからな、ひどいな、まったくぅ!』みたいなことを話しかけてきたあと携帯をかけ始めた。
電話が終わると『妻に迎えを頼んだ。Cortonaまで行くのだったら乗っていきなさい』と暖かい言葉。ご好意に甘えることにした。
20分ほどで奥さんの運転する車が到着、ご主人が運転を変わって雨の中Cortonaへ向かう。
ご主人は69歳、かつてペルージャ大学で教授をしていて、今はCortonaに住んでいるとのこと、少しづつイタリア語で会話する(ご夫妻の会話はまったく早くて聴き取れない)。
旧市街の入り口で停めてくれたのでお礼を言っておろしてもらう。途中ひどかった雨は小雨になっていた。
◆まずインフォメーションへ
土曜日とあって結構観光客が多い。
傘を差して人通りの多い通り(ナツィオナーレ通り)をとりあえず皆の歩く方向へ行くとそこが共和国広場。
となるとさっき下りたところはバス停のあるガリバルディ広場だと思い、いったん戻って帰りのバスの時刻表を確かめメモする。
Canucia行きもArezzo行きも14時45分発というのがあり、大体それにしようと思い、滞在時間が長くなるようならCanucia行きにしようと決めた。
さて、観光。
その前にインフォーメションを探し、地図をもらう。
ついでに『Canucia行きのバスの切符はどこで売っていますか?』と尋ねると『ここですよ』。『Arezzoまではどのくらいかかりますか?』『1時間』。この時点ではどちらに行くか決めていなかったので『じゃあ、後でまた来ます』と出てきた。
◆チェントロの見どころ
共和国広場はどちらかというと小さな広場。広場に入ってすぐの左には観光客向けのエノテカなどがありその先正面に市庁舎や隊長の館が建っている。広場はそのまま右にシニョレッリ広場へと続いている。
イタリアの町につきものの市がこのあたり一帯で開かれている。
ここまでは上りだったがこのあたりがチェントロの一番高いところのようで、下って行くとドゥオモ(ファサード修復中)、教区博物館、さらに右に回り込んで下ると中世の家がある。《中世の家》とは、2階部分が木の梁によって支えられ通りに張り出した古い建物だ。
この町の見どころは教区博物館(Museo Diocesano、5ユーロ)。建物は元々はジェズ教会だったもので1階がシニョレッリの絵などの展示、地下には下部教会がある。
Cortona出身の15世紀の画家、ルカ・シニョレッリの作品は色が鮮やかで人物がくっきりと描かれているように感じた。
下部教会はヴァチカンのシスティーナ礼拝堂のいわばミニ版のようで、天井や壁3面のフレスコ画がすばらしい。
教区博物館の裏手にある中世の家を見たあとランチにする。ローマ通りにある小さな土産物屋みたいな店でちょっと変わり者のような若い男性が店主のようだ。地元特産?の生ハム、サラミ、チーズと水のセット(10ユーロ)の水をワイン(+2ユーロ)に代えてもらう。
インフォーメションにバスの切符を買いに行くと閉まっている。何時に開くのかなと思ってよく見ると土曜は13時クローズ。『だったら、さっき言ってよ』と思う。
大体乗り場近くのバールで売っていることが多いのでガリバルディ広場のバールまで行くと『ここにはないよ』、『じゃあどこで買えるんですか?』、『左に行って奥のタバッキで』。またまた逆戻り。何とかCamuciaまでの切符を買えた。
◆サン・ドメニコ教会とサン・フランチェスコ教会
ガリバルディ広場の近くのサン・ドメニコ教会へ行ってみた。きわめてシンプルなファサードだ。
中に入るとここにもシニョレッリの絵《聖母像》があった。主祭壇の多翼祭壇画も美しい。
次に向かったのはサン・フランチェスコ教会。小さなチェントロを行ったり来たりしているようだがナツィオナーレ通りより1本上の通りだ。ここのファサードはサン・ドメニコ教会と良く似ているが少しだけ装飾されている感じ。中は白い壁のせいか明るい。
◆帰りのバスにも一苦労
雨がまた一段と降ってきたので歩き回るのはやめ、14時45分のバスに乗ることにして風雨の中バス停で待っていると来たのはArezzo行き。
念のため『Camuciaへ行きますか』と訊くと『行くけど駅には行かない』。このバスが時刻表に出ていたCamucia行きだった。時刻表には何の注釈もない。
これならArezzo行きの切符を買っておけばよかった。
Camucia駅に行くのは次の15時01分発と教えてもらう。
遅れながらもバスがやってきてCamucia駅に着いたのは意外に早くArezzo行きの電車まで10分近くある。
さて切符を買おうと駅の中に入ったらいつものような自販機はなく、窓口もしまっている。
『弱ったなぁ』と周りを見るとコインのみの自販機がある。ところが初めてのことなので使い方がわからずちょっとあせった。
何とか今日の宿泊地、Arezzoに向かう。