San Marino(サン・マリノ)2010/9/11~12


 

San Marino(サン・マリノ)2010/9/11~12

◆行く
2010年8~9月のペルージャ滞在中には週末を利用して旅行をしていた。
モデナで1泊し、バルサミコ酢などお土産の買出しを終え、10時01分の電車でリミニへ向かう。ペルージャから行くにはやや不便だが、モデナからはそうでもない。
自販機で切符を買うときどこで間違えたのか1等車を買ってしまった。
そのためゆったりとして快適な列車の旅となる。
リミニに近づくころには車窓右手にそれらしき急峻な山が見えた。

定刻の12時03分到着。サン・マリノ行きのバスは13時10分だということはネットで調べていたので、まず駅近くのインフォーメーションへ。バス乗り場と切符をどこで買うか訊くためだ。
乗り場は駅ロータリーの向かい側、バーガー・キングの前、切符はバスの中で買う(片道8ユーロ)とのことで、時刻表の入ったサン・マリノの地図をもらう。

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1時間ほど待ち、定刻より少し遅れてバスは発車したが意外にも予定より5分程度早く終点のPiazzaCalclgniに着いた。地理的にはイタリアの中にある別の国だが入国手続きは一切ない。

まず、ホテルに向かうが、この広場から急な上りになっている。
土産屋などの軒先を抜けて一段上の通りに上がる。幸い大きな地図が表示されていてその中にホテルの場所が示されていた。
ホテルまでの道のりは上りで簡単ではなかったがおよそ10分で到着。
ペルージャに着いた日以来、久しぶりの4つ星ホテルだ。

◆ふたつのTorre(塔)
少し休んでから出かける。バスの車窓からも見えたTorreに行くことにしてホテル近くの門から壁に沿った階段を上ると、にぎやかな通りに出た。左右にホテル、土産物屋、ピッツェリアなどがあるゆるやかな上りの通りは観光客であふれている。

道なりに進むと木々の中、Guaitaという名のⅠTorreの前に出た。
個人の入場料は2種類あって、ここだけだと3ユーロ、もう一つCesta(ⅡTorre)を含むと4.5ユーロ。
どうせならと、2ヵ所行くことにした。

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中に入ると1段上ったところに展望台があり、アドリア海が見える。
眼下には、さっきバスで通ってきた新市街も見える。

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上の方を見ると塔があり、『これが見所だな』と行ってみた。
室内の急な階段を2,3段上り始めたら上の方から声がして降りてくるので戻る。
これからが大変、2、3人ではない、2、30人だ。次から次へと足が出てくる。何と自分より3人前に上った人まで降りてきた。

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上にいた人がほぼ一掃されたようでようやく上り始める。
最初の階段だけがかなり急だが、あとはそれほどでもない。
一番上まで行き外に出ると、アドリア海側から反対の山々まで見渡すことができ、絶景だ。

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この険しい山のてっぺんに塔を作り、他国からの攻撃を防ぐために見張っていたのだろうが、ちょっと驚きだ。

ここから尾根伝いにあるCesta(ⅡTorre)もよく見えるが少し遠くに感じる。CIMG4078
ところが実際に行ってみるとそうでもなかった。
ここには武器博物館がある。
もちろん見張りのための塔はあるがGuaitaほどではない。

ここを出てから来た道とは違うところを降りて行くと最初の通りに出た。尾根も含めて一周したようだ。
ここから右に曲がり下りる形で歩く。また両側がお店で観光客でいっぱい。
こんな感じのジグザクに上ったり下りたり。いつの間にかまた同じところに出る。
これがサン・マリノかなと思った。

◆サン・マリノの中心部
バスに乗る前にもらった地図を頼りにいくつかの歴史的建造物を見に行く。リベルタ広場の奥にはPalazzo Pubbulicoが建っている。端正な形はGubbioとよく似ているが白い。広場からは西の山々を望むことができる。

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その横の通りを進むとドゥオモ広場に出た。ここにはサン・マリノ聖堂(Basilica del Santo)がある。

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正面は太い柱で支えられている。3廊式で四角い柱が後ろと前に、間に丸い太い柱で身廊と側廊が分けられている。祭壇にはサン・マリノ(?)像が鎮座している。
少し下って、サン・フランチェスコ教会。他の町にあるサン・フランチェスコ教会はかなり大きなところが多いが、ここはむしろ小さいくらいだ。中はひっそりとしていた。

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この教会の前のバールで一休み。外のテーブルに座って地ワインを白、赤と1杯づつ飲む。グラスは小さいが量はたっぷり、これで1杯何と1ユーロだ。

◆上弦の月
いったんホテルに戻ってから19時すぎ再び出かける。ホテルを出てすぐの階段を下りてカップチーニ教会へ。夕日に照らされた静かなたたずまいの外観だが、中に入るには遅すぎたようだ。
さきほどのサン・フランチェスコ教会の上の広場から日が落ちるのを初日の出のように待つ。すごくきれいだ。特に日が落ちたあとの上弦の月と飛行機の航跡が印象的だった。

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◆朝のサン・マリノ
翌朝、7時すぎに散歩に出ると昨日あんなに大勢の人がいた通りは人っ子一人いない。

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Torreを結ぶ尾根伝いの道も同じだ。こんな落ち着いた雰囲気を味わえるのも泊ったものの特権かもしれない。

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傾斜のきつい町なので上の通りと下の通りを結ぶ階段も数多くあるようだ。これがわかりさえすれば城壁内の移動も案外近いみたいだ。

昨日訪れたPalazzoPubbulicoに行ってみると、12日(日)はたまたま一般公開されていて、2階部分の会議場を見ることができた。

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正面の壁一面に大きな《玉座のキリストを讃える(正式名称は分からない)》絵があった。壁や天井の彩色された装飾も見事だ。

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◆ペルージャへ戻る
帰りは13時発のバスに乗り、Rimini 14時05分の列車でペルージャへ戻る。
(接続がきびしくはらはらした)
途中2回乗り換え、ペルージャ着17時37分。モデナ、サン・マリノ2泊3日の旅を終える。

◆泊る
ホテル Grand Hotel San Marino(★★★★), Viale Antonio Onofri,31, San Marino
さすが4つ星の近代的建物だけあってロビーも広く、部屋もいい。部屋には西の眺望が見えるようにテラスもある。

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その割には宿泊代が安い。ただ、朝食時の感じでは団体客を相当入れているようだ。
http://www.grandhotel.sm/
DoubleのSingleUse 62ユーロ、Booking.comで予約。
◆食べる
●リストランテ
店の名前 Ristorante L’Arengo(Grand Hotel San Marino 内),
Viale Antonio Onofri,31, San Marino
食べたもの 前菜はスモークされたカジキマグロのカルパッチョ。

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プリモはサフラン風味の海の幸ストリンゲッティ(スパゲッティより細い四角いパスタ、トマトソース味、アサリ、ムール貝、スカンピなど)。

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セコンドは魚介類のグリル(スズキ、車エビ、カラマリをパン粉でまぶして焼き上げたもの)。

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デザートはジェラート盛合せを選ぶ。最後にカフェで〆る。

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ワイン   Castelli Sammarinesi Bianco (大したものではない、ボトルで市価7.5ユーロくらい)。
すべて込みで38ユーロの魚コース定食。

●バール(カフェ)
店の名前 Music snack bar La Capana
ⅠTorreに行く途中にある見晴らしのいいバール(カフェ)で2日目のランチ。
食べたもの ピッツァ・マルゲリータ(4.4ユーロ)、プロセッコ(2.5ユーロ)

◆サン・マリノについて
サン・マリノはサン・マリノ共和国といい、イタリアではなくまったく別の国家。人口は約3万人。訪れたサン・マリノ市は首都。
http://www.sanmarinosite.com/