Milano(ミラノ)2023/8/30~9/1


◆行く

コロナ禍で4年ぶりのイタリア、前回2019年夏と同じくミラノからスタート。

ヘルシンキでの乗り継ぎを含め約18時間の長い空の旅を終え、ほぼ定刻の10時10分マルペンサ空港に到着。

スーツケースを受け取り、ミラノ中央駅行きバスを探し乗り込む。成田空港で発覚したスーツケースの劣化によりキャスターが動かなくなった、つまり壊れたスーツケースを引っ張ることができず、近いはずのバス停までが遠く、また中身以上にスーツケースは重い。

 

ほぼ予想通りの12時に中央駅到着。ホテルはすぐ近くだけど、スーツケース問題のほかに同行者のSくん(大学4年の孫)がイタリア初めてなので中央駅の外観に触発されたのか何枚か写真を撮りながらホテルに向かったので30分近くかかってしまう。

 

◆チェックイン待ち

ホテル予約サイトではたしか《アーリーチェックイン》で12時30分からだなと思ったが、フロント氏はにべもなく『14時から』という。

 

いったん荷物を預け、ランチに出かけようとしたが、スマホのバッテリーが二人ともほぼ無くなりそうだったのでロビーで充電しようとしたが持ってきた変換プラグは3つ口のコンセントに合わない。そこでフロント氏にその旨言うと『別の変換プラグが必要なんです。私個人の変換プラグをお貸ししましょう』と個人名を書き込んだプラグを貸してくれた。

 

スーツケースが壊れているので新しいものを買わなければならない。店を探さなければならないが、壊れたスーツケースを持って行くわけにもいかない。そこで寸法を測るためフロント氏に事情を話し、メジャーを借りる。

 

そんなことをしているうちに1時間経ちチェックインでき、部屋に入れた。まず、持参の変換プラグ(Cタイプ)が使えるかチェックする。大丈夫だ。

 

◆ランチ&観光開始

Sくんを連れて行きたいランチの店はドゥオモの近くなのでメトロでドゥオモ駅に向かう。駅構内の自販機は混んでいるので近くのタバッキで往復分4枚買う。

 

ドゥオモ駅で降り地上に出ると、あの美しいファサードのドゥオモが目に入る。

広場には多くの観光客とやや怪しげな輩がいる。後ろを歩いていたSくんが気になり振り向くとアフリカ系の男にからまれている。どうやら『写真を撮ったから金を払え』と言ってるようだ。すぐに歩き出すよう促し、無視して振り切る。

 

ランチお目当てのパルマ生ハムの店は4度目、ちょっと場所がわからなくなったが何とかたどり着く。

イタリア産生ハム類は日本では輸入禁止になっているのでイタリアで食べるのは楽しみだ。

機内の軽食がヘルシンキ到着前の朝5時頃だったのでお腹はかなり減っている。

 

さて、メニューを見てプリモについてはSくんに説明、生ハムは以前のような各種盛合わせがないのでパルマ24カ月熟成のGrandeを注文。プリモは、Sくんはタリアテッレ、自分はトルテッリ、ワインはもちろんランブルスコを頼む。

まず初めに生ハム登場、《グランデ》というだけあって、その量に驚く。

生ハムとプリモでお腹いっぱい。Sくんのイタリア初めてのごはんは思い出に残るものとなったはずだ。

 

◆街歩きのあとはスーツケース購入

遅いランチのあとは街歩き。

ガッレリアを抜け、スカラ座の前を通り、ブレラ通りを歩きブレラ絵画館をすぎる。その辺りから引き返すつもりだったが、Sくんが『戻らずに別の通りに行きたい』というので、左に曲がる。そこはフィオーリ・キアーリ通り、少し狭いが両側にはリストランテなどが沢山で中々楽しい。

 

途中また左折してドゥオモ方向に向かうと、右手にたしかイタリア初めてのスタバがあり、行きたいというので一旦別れ30分後にドゥオモ広場で待ち合わせのこととする。

 

こちらは、スーツケースを探すため、ドゥオモそばの《Renascente》に行く。最上階まで行くが見つからない。地上階に戻るとき、下りエスカレーターから地下売り場にスーツケースの展示が見えた。2店目でほぼ目星をつけ、待ち合わせ場所へ行き落ち合った上で戻り、先ほどの売り場で購入。

空のスーツケースを引っ張ってホテルに戻ろうとするが、メトロの入り口を間違えたようで乗り間違え、5つ目の駅で気づいてドゥオモ駅に戻り乗り直す。

 

◆超まずかった夕食

18時半頃、ホテルに戻る。

長旅のあとなのでさすがに疲れた。Sくんは眠っている。遅いランチのためお腹は空いていないが、このまま寝てしまうと時差ボケ解消しないので起こしホテル近くで何か食べようと出かける。ホテルの通りにもそこかしこに食べるところはある。

 

そんな中、外のテーブル席がほぼ一杯だったがカップルが我々に気づいて椅子の上のバッグをどけてくれたので座らざるを得ない。

注文はQRコードでHPから。各々パスタ1品、ワインはソアヴェをボトルで注文。

自分の頼んだパスタがまったく味がしない。今までのイタリア旅行史上超まずいだけでなく、日本でも自宅でもこんなまずいのを食べたことがないほどだ。

塩と胡椒を頼むが、塩の瓶はほぼ空、もう1回頼む。

まぁ、昼間焼けるほど暑かったので外のテーブルは気持ち良いし、居酒屋的雰囲気だと思えばいいか。

こうして長いイタリアの旅、1日目が終わる。

 

◆ブレラ絵画館と古着屋巡り

さて、ミラノ2日目は午前中ブレラ絵画館とSくん希望の古着屋巡りだ。

ホテルでの朝食を終え、9時すぎ出かける。今日は、メトロに乗らず歩く。

天気よくさわやかで気持ちがいい。今回の旅では、《Ubigi》というeSimをスマホにインストールしているので、移動中の経路案内はGoogleMapsがしてくれる。ガイドブックの地図やホテルでもらう紙の地図に比べると便利なこと、この上もない。

 

ブレラ通りを行かなかったため、最後ちょっと小さな道を間違えたがこれはご愛嬌。

 

入場券(1名16ユーロ)を購入、階段を上って入館。4年前同様、数々の作品をゆったりと鑑賞する。

 

 

 

Palma il Vecchioの《San Sebastiano》の前に画板が置いてあり、絵心あるかどうかしらないが、Sくんが何か描き始めたのを後ろから撮って、あとで家族に送る。

 

芸術に浸った後は彼の目的の一つ、古着屋に行く。1ヵ月ほど前にYouTubeで見せられたのを何とか住所を確認しておいた。

そこへブレラ絵画館から歩いて向かう。

目指す店が見つかり、一緒に入ってもお互い気を使うだろうと思い、近くをぶらぶらしていると見覚えのある風景。そこは、サン・ロレンツォ・マッジョーレ教会。教会前の広場でしばし待つ。

LINEで連絡がきて教会前の広場で待ち合わせ。どうやら収穫はなかったようだ。さらに数軒行きたい店があるというので一旦別れ、メトロMissori駅からホテルに戻って一休み。

午後はスフォルツェスコ城に行く予定だったのでその近くの良さそうな店をGoogleMapsで探し、生パスタの店に決め、その店の前で待ち合わせの旨LINEで連絡。

 

◆満足したランチ

14時待ち合わせなので余裕を見て出かける。途中まで朝と同じルートを歩く。少し早く着いたので辺りを歩き回るが、選んだ店の外テーブルは混んでいて人気店のようだ。

 

時間通り落ち合って、店の中に入りレジでまず注文。外のテーブルがほぼ満席だったので2階席にするが中はちょっと暑い。Sくんが外に見に行くと『テーブルが空いた』というのでそちらに移る。

注文したのは海の幸のリングイネ。鍋のような容器に盛り付けられているのは、ムール貝、アサリ、小エビなど。

とても美味い。この店にして良かった。

 

◆スフォルツェスコ城

食事のあとは、すぐ近くのスフォルツェスコ城へ行く。ここにはミケランジェロの最後の作品が展示されている博物館があるのでそれも含め美術品を見せたかったが《ブレラ絵画館》に行ったこともあり博物館には入らないという。

城を抜け奥の公園に行くが、暑くて日陰のベンチもなく早々に後にする。

 

◆買い物のおかげで会話が弾む

ある雑貨屋に行きたいというので向かうが、途中ブレラ通りでSくんがお買い物。雑貨屋に行く前にすぐ近くのEATALYに寄ってカフェで一休み。

目的の雑貨屋にはピンとくるものがないらしくホテルに戻ることにしてメトロGaribaldi FS駅に向かう。

 

もうすぐ駅、という直前にSくんがADIDAS発見、日本にもあるのにと思ったがどうしても寄りたいとのこと。

Sくんが店内を見ている間、お店のスタッフに『座っていいか』尋ねるともちろんOKと言われ座る。

彼から『どこから来たの?』と訊かれイタリア語で答えたところから会話が始まる。

いろいろと話が弾み、今回の旅行を振り返ると、イタリア語で一番会話した時間だった。

 

Sくんの買い物を終え、メトロで中央駅に行き、ホテルに戻る。

 

◆壊れたスーツケースの処分は

明日にはこのホテルを出なければならない。壊れた古いスーツケースをどうやってホテルに処分してもらおうかは昨日の夜から頭の中にずっとあったが、今日中に何とかしなければならない。

いろいろなフレーズを考え、意を決してフロントへ向かう。さっき戻った時に昼間のフロント氏から別の”simpatico”(人の良さそう)な夜間勤務の人に代わっていたのを確認している。

 

まず、経緯を話し、どのようにしたら良いか尋ねると即座に返ってきたのは”buttare!”(捨てる)という言葉。彼はすぐ清掃関係のスタッフを呼びそうするよう指示をする。昨日からの懸案事項が一挙に片付く。

 

◆二日目の夕食は

さて夕食。ナヴィリオ運河も考えたが、やや疲れ気味なので帰りのことを考えてやめ、ホテル近くで探すこととする。昨晩の轍を踏まないように、またSくんがリゾットを食べたいと何回も言っているので候補店の中からメニューもチェックするこの点、GoogleMapsは便利だ(ただしメニューは投稿者の写真なのでいつ投稿されたものか確かめるのがポイント)。

結局『歩き方』の地図(出発前にPDF化しスマホにファイル)に自分で書き込んでいた店に行くことにした。

(どこからの情報で何年くらい前に書き込んだか経緯はまったく記憶ない)

 

ホテルからは歩いて10分くらい、せっかくなので地図を見ながら行く。なかなか落ち着いた良さそうなトラットリアだ。

 

前菜は、クロスティーニと《温かい前菜》をシェア。プリモはリゾットをそれぞれ注文。セコンドはミラノ風カツレツをシェア。

飲み物は、まずフランチャコルタで乾杯、それからサルディーニャの白を飲む。

カメリエーレは年配の男性でこの方も”simpatico”だった。近くの子どもがいたテーブルにも良いサービスをしていた。

 

帰りは来た道を戻らずホテルに出る通りに向かったがやや遠回りのようだ。この日は満月、スーパームーンがとてもきれいだ。

◆最終日はナヴィリオ運河

朝食後、Sくんはランニングに出かける。その間、最終日に泊まるホテルの場所を確かめに行く。

すぐ近くだが行ってびっくり。そのホテルの目の前は建物解体工事中、何回か泊まった《Hotel Michelangelo》だ。道理で今回予約したくともできなかったわけだ。

 

ホテルに荷物を預け、チェックアウト。メトロでナヴィリオ運河に向かう。

メトロPortaGenova駅で降り、GoogleMapsにお世話になり運河を目指す。途中またSくんは通りがかった店に寄りたいというので一旦運河まで行き待ち合わせ場所、時間を決めて別れる。

それまでの時間、運河の両岸を散策しながらランチの店をチェック。

 

11時50分、待ち合わせした橋で落ち合い、当初から考えていたピッツアの店に行く。

今回の旅行で初めてピッツアを食べる。運河に面した外のテーブルは気持ちいい。

 

12時50分ここを出て先ほどのメトロ駅へ。ホテルに戻り、スーツケースを受け取ってミラノ中央駅へ行き、14時05分発のFrecciaRossaでモデナへ向かう。

 

◆泊まる

◎ホテル Hotel Flora(★★★), Via Napo Torriani 23, Milano

Agodaで予約、Twin 202.56ユーロ(33,412円)、市税16ユーロ

 

◆食べる

◎お店の名前 Salsamenteria di Parma San Babila, Via S.Pietro All’Orto, 9, Milano

2016年9月、2017年11月、2019年7月に続き4度目の訪問

食べたもの パルマ生ハム24カ月熟成のGrande(25ユーロ)、ラグーのタリアテッレ(13.5ユーロ)、黒トリュフのトルテッリ(12ユーロ)、食後にジェラート(6.5ユーロ×2)

 

ワインはモデナ産ランブルスコ(23ユーロ) 水、コペルト含め90.5ユーロ

 

◎お店の名前 The FisherMan Pasta, Corso Garbaldi, 12, Milano

食べたもの 海の幸リングイネ(大12.9ユーロ、並9.9ユーロ)

赤ワイン、プロセッコ(グラス、各4.5ユーロ)、水、サービス料含め36.3ユーロ。

 

◎お店の名前 Trattoria Della Zia , Via Gustavo.Fara, 12, Milano

食べたもの 本文の通り。

リゾットはミラノ風とフンギポルチーニ(各13ユーロ)。ミラノ風カツレツ(22ユーロ)

ワインは、フランチャコルタ(7ユーロ×2)、サルディーニャの白、VERMENTINO SARAJA(20ユーロ)

水、カフェ、コペルトを含め110ユーロ、チップ5ユーロ

 

◎お店の名前 La Pizzeria Tradizionale, Ripa Porta Ticiese, 7,  Milano,

食べたもの Pizza Margherita(8ユーロ)、Forte(9.5ユーロ)

飲み物は、微発泡の白500ml(9.5ユーロ)

水、コペルト含めて33ユーロ。

 

◆買う

DELSEY製スーツケース Renascenteで購入、免税対象とのことで手続き一応済ませたが、出国時マルペンサ空港で時間なく最終税関手続きできなかった。