◆行く
イタリア初めてのSくん(大学4年の孫)との二人旅。ミラノから始まり、モデナ、フィレンツェ、ピサ、ペルージャを訪れ、最終目的地ローマへ向かう。
ペルージャ14時45分発のプルマンは17時10分ローマ・ティブルティーナに到着。
駅前がすっかり変わっている印象。エレベーターで下り、そこがメトロだと思ったら広々としていて、左の方にメトロ入口を発見。メトロに乗る。
あたふたと乗ってしまったため、F.S.構内でよく買っていたトローネの店に寄るのをすっかり忘れてしまった。
テルミニ駅の一つ手前、カストロ・プレトーリオ駅で下車。後ろの方に乗ってしまったので出口までちょっとある。
地上に出てからはGoogleMapsの経路は何となく遠回りなので5年前の記憶を頼りに自分で考えた方に行く。
18時、ホテル着。
◆さて、初日観光
ローマに来た時は歩いてヴェネツィア広場を経てローマの定番スポットを訪れることにしているが、ホテルがいつもより遠いのでメトロで行くことにする。
テルミニ駅で乗り換え、A線スパーニャ駅下車。長い通路を経てスペイン広場に出る。
Sくんが階段を上がろうというのでかなり上の方まで行く。それから階段を下り、《バルカッチァの噴水》まで行く。何人か噴水の水を飲んでいるのを見てSくんも飲みに行く。
次は《トレヴィの泉》へ。いつもとは違うルートなので途中迷ってしまう。しかも、出たところは正面右側、本当は正面に出たかった。
すごい人出。正面の方に移動するが写真を撮るのも大変だ。
これで1日目の観光はお終い。行きはメトロだったので帰りは歩く。官庁街の9月20日通りをホテル方向に進み、お目当てのリストランテに行く。
◆初日のチェーナ
今回は3泊するが、夕食の店はホテルの近くに決めていた。3店とも以前何回か行ったことがある。
まず初日は、これまでの定宿にも近く何回も利用している魚料理中心の店だ。21時頃というのに暑いので中を希望。案内されると1人しかいない(2階には何人かいそうだ)。
まず、プロセッコで乾杯。それからメニューをみて選んだのは、アチューゲの酢漬け、ムール貝のワイン蒸し、
セコンドは海の幸のフリット。
ワインはフラスカーティを飲む。
ここは美味しくてローマに来るたびに訪れている。今回は、ミラノ2日目お昼に海の幸パスタを食べて以来の魚料理なので二人とも大満足。
Sくんにとって今回の二人旅の中で一番良かったリストランテのようだ。
帰り際、オーナーの娘さん(多分)に会ったので『久しぶりに来ました。美味しかったです。』と言って挨拶する。
◆2日目は
今日は《ヴァチカン博物館(Musei Vaticani)》を14時30分で予約している。1時間くらい前には現地に着いている必要がある。それまで観光だ。
まず、いつものように共和国広場を抜けてナツィオナーレ通りを歩いてトラヤヌスの記念柱方向を目指す。途中左側にあった《Castroni》がなくなっている。25年前の初イタリア以来、食品の土産ものを買ったり、バンコ(カウンター)で1杯飲んだりで重宝していたので残念だ。
トラヤヌスの記念柱の先、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂に入る(というよりは登る)。ぐるっと回って奥の方に行くとエレベーターがある。料金を払って屋上に行く。ここは初めてだ。
下から見えた彫像は近くで見ると当たり前だがものすごく大きい。
また、ローマを一望できる。しばし眺めて楽しむ。さすが展望台だ
◆ヴェネツィア宮殿
この屋上入場券でヴェネツィア宮殿にも入れるのですぐ近くだからと行ってみる。入口を間違え、手前の図書館に行ってしまう。『左折して左折』と教えていただいた。
入ると、中庭。とてもこのような市街地にあるとは思えない静かな感じだ。これで出るつもりだったが、宮殿入口がわかったので、中に入る。
建物の中は博物館になっていて順路にしたがって見学。教皇住居・大使館だっただけあって大広間がいくつかある。
◆ナヴォーナ広場
このあとナヴォーナ広場を目指して歩く。パンテオンの前に出た。最近有料になったとはいえ、ものすごい待ち行列だ。このあと路地でナヴォーナ広場への方向がわからなくなり、近くにいた警官に教えてもらう。
広場の一番南、《ムーア人の噴水》に出る。ここから5年前に入ったワインバー《Cul de Sac》が近いと思い、西の方を見ると店の名前が見えたので早速行ってみる。
11時55分に着いたので『5分後』と言われ、外の席に座って待つ。
まずプロセッコ、Sくんはローストビーフ、カブレーノはローマ風ラヴィオリを食べ、2杯目フラスカーティをグラスで飲む。
このとき写真を家族に送ると『Sくんが食べているのは何?』という質問がすぐあったくらい。日本では考えられない量だ。
ランチの後は、ナヴォーナ広場に戻り、広場を北に歩きながら噴水の彫刻を楽しむ。
◆ヴァチカン博物館
サンタンジェロ橋を渡り、サンタンジェロ城の前を曲がり、
サン・ピエトロ広場に入ってすぐ右折して壁に沿って博物館に行く。13時40分頃、入口に到着。係員に尋ねると14時入場ということで外で少し待つ。暑い!
いざ、入場。まず、レセプション(チケット窓口)へ。ネット予約した時のプリントアウトを見せてチケットをもらう(同時にイヤホンガイドの引換券をくれたのに気づかず、イヤホンガイドを借りる時、『引換券をレセプションでもらって』と言われ、手元にあるレシートぽいのを見るとそれだった)。
14時15分、いよいよ博物館へ。
まず、庭園を見る。館内に戻り順路にしたがって見る。すごい人出の入場者だ。
とりわけ《システィーナ礼拝堂》はものすごい。スタッフに促され進むと何も見ないうちに出口になってしまったがのでもう一度戻って鑑賞する。
燭台の間
地図の間
ラファエッロの間
ふたりの鑑賞度が違うので先になったり後になったりで見失わないように気をつける。
16時すぎ鑑賞終了、ほぼ2時間要したことになる。
バールで休もうとしたらSくんが下のフロアにあると言う。いつの間にかスマホで調べていたようだ。
ビールを買って、外でベンチに座って飲む。
普通であれば、このあとはサン・ピエトロ大聖堂に入るが、列が長いのと博物館で歩き疲れたので若いSくんが『明日にしたい』という(実は、どこかに行きたかったようだ)。
17時ころ別れ、カブレーノはホテルに戻ることにする。
オッタヴィアーノ駅に着き、メトロの切符を買うために自販機に並ぶが、前の人たちが異常に手間取り、10分くらい待つ。
18時すぎホテルに戻る。
疲れたはずのSくんは1時間後に戻る。どこからかはわからないがバスで帰ってきたという。切符を買うのに苦労したようだ。
◆2日目のチェーナはピッツァ
5年前にローマで2週間語学学校に通ったとき遅いランチで度々訪問したピッツエリア《Berbere’》に行くことは決めていた。
ホテルを出て、ピア門をすぎノメンターナ地区に入る。懐かしい。この界隈は飲食店が多い。
店に着いて中に案内されたので外の席にしたいと言ったものの外は満席で結局案内された席に座る。
前菜3種と海鮮系ピッツァ2種をシェアする。
ペルージャで食べたピッツァが美味しかったせいかSくんの評価は今一のようだ。
◆3日目はコロッセオ
9時半、メトロで《コロッセオ》へ向かう。短い日程の中でSくんのリクエストによるものだが、事前予約をしていない。
10時、コロッセオに着く。切符売り場に並ぶ。なかなか進まない。およそ1時間待つ。
11時すぎに買え、すぐに入れるものだと思ったら指定時刻は何と12時30分。15分前に入れるということで1時間以上あるから先に《フォロ・ロマーノ》に行くことにした。
コロッセオから近い南の入口から入るが多少並ぶ。
聖なる道(Via Sacra)を進みながら左右の建造物、遺構を見て、元老院、セヴェルスの凱旋門まで行く。
その後Sくんがパラティーノの丘に行きたいというので一人で行ってもらう。
しばらくして戻ってきて『入るにはチケットが必要』というので、ポケットの中から無造作に渡すとそれはメトロの切符だった。
ポケットの中を探すもののコロッセオの入場券はない。どうやらスマホかハンカチを出したときに落としたようだ。ヤバい。入場券は1枚で2人用だ。
フォロ・ロマーノ内を探してみるが見つからない。フォロ・ロマーノを出てチケット売り場へ。
クレカの控えを見せ、再発行を頼んでみたもののまったく相手にしてくれず、もう一度買うしかない。
12時40分頃から並び、15分くらいかと思ったが、結局買えたのは13時すぎ。入場指定時刻は、何と14時50分。
時間があり、お腹もすいてきたのでランチにする。
メトロの駅の方に行き、カフェで、レジ前の騒々しいテーブルでビールとパスタで一休み。パスタのトマトソースはまずまず。どこで作っているかは知らないが。
◆パラティーノの丘
コロッセオ入場まで時間があるのでパラティーノの丘へ行く。フォロ・ロマーノ入口で今度は『コロッセオ入場時刻まで時間があまりない。フォロ・ロマーノは2時間は必要』と言われたが(午前中は何も言われなかったのに)、『大丈夫』と言って入る。
丘に上り、7年前にYくんと訪れた見晴らし台へ行く。フォロ・ロマーノ遺跡群が眼下に見える。
アウグストゥス帝の家は別途入場券が必要で入れない。2000年以上前の邸宅跡などを見る。
◆ようやくコロッセオ
指定時刻の15分前にやっとコロッセオ入場。
中はすごい混雑だ。1段上がってほぼ1周。2人で写真を撮り合う。
見下ろすと下の方に入っている人たちがいる。Sくんが入りたいというが、確か別料金のはず(実際にはさらにその下の地下が別料金)。出口に向かう途中、そこに入ってみる。
これにて長い(?)コロッセオ観光終了。15時45分、メトロに乗って一旦ホテルに戻り一休み。
◆メトロのテルミニ駅で事件に遭遇
昨日歩き疲れて訪れなかったサン・ピエトロ大聖堂に行くためカストロ・プレトーリオ駅からメトロに乗る。この時、エスカレーターでホームに下り来た電車に乗ったら間違えて反対方向。次の駅名を確認して乗り換える。これで遅れたことが大きな問題。
テルミニ駅構内でA線に乗り換えるが、途中で妙に咳こむ。自分だけかと思ったら周りの人たちも同じようだ。Sくんから『ヤバい、走ろう!』と言われ、口を押さえて走ってA線のホームに逃れる。特にそのあと体調の変化はないものの何か毒物でもまかれていたらと思うとゾッとする(TVでチェックしたが特に大きなニュースにはなっていなかったようだ)。
◆1日遅れのサン・ピエトロ大聖堂
オッタヴィアーノ駅から歩き、サン・ピエトロ大聖堂へ。
時間が遅いせいか待ち行列は昨日ほどではない。
中に入ると、奥の方の主祭壇の前では何か儀式をやっているようで近くには行くことはできない。
ここでも念入りに見学するというよりはざっと見る感じ。ただ、ベルニーニの《ブロンズの天蓋》、ミケランジェロの《ピエタ》は、Sくんに説明しつつ見る。
見学し終わってサン・ピエトロ広場に出るが、Sくんが通りがかりの人に英語で話しかけ2人の写真を撮ってもらう。
これにてローマ観光終了。
◆テルミニ駅近くでアペリテーヴォ
メトロの駅に向かうが、Sくんが『アペリティーヴォしたい』というので途中店を探すものの、適当なところなくここでは諦め、テルミニ駅で乗り換えずに降りて探すことにする。
テルミニ駅で下車、地上に出てテルミニ駅東側の通りを歩きながら店を探す。そのうち、ある店で声を掛けられたので『1杯でいいですか?』尋ねると大丈夫とのこと。外のテーブルでブルスケッタをつまみに1杯やってホテルに戻る。
◆最後の晩餐
イタリア旅行11日目でローマ最終日、明日はマルタへ行きそこでSくんと別れるので夕食は今日が最後だ。ホテルに戻ってからピア門の外のトスカーナ料理の《Al Chianti》へ行く。この店は5年前ローマ2週間滞在した時に2回訪問している。
21時ちょっと前にお店に着く。気温的には外のテーブルがいいが、土曜夜でしかも予約もしてないとあればそれは無理。案内されたのは奥の部屋のテーブル。ちょっと暑いが、Sくんが英語で『暑いので室温を下げて欲しい』と言ってから少し涼しくなる。
アペリテーヴォした後なので泡を飲まず、赤ワインを飲みながら最後の晩餐を楽しむ。料理も美味しく、それにふさわしい食事となった。
◆ローマ最終日
最終日といっても、11時チェックアウト後はフィウミチーノ空港に向かうので朝のわずかな時間しかない。
Sくんは、日曜開催のポルテーゼ蚤の市へ行くというので、ホテルにいてもしょうがないので別行動。
お土産を買うつもりで共和国広場のEATALYに行ってみるが、ない!コロナ閉店か?
その足でトレヴィの泉に行く。時間の割にまぁまぁの混雑だ。
ホテルに戻り、Sくんの帰りを待ってチェックアウト。
メトロでテルミニ駅へ、テルミニ駅からフィウミチーノ空港に行き、15時25分発のAirMaltaでマルタに向かう。
◆泊まる
◎ホテル Hotel Montecarlo(★★★), Via Palestro, 17a, Roma
Booking.comで予約、Twin 514.65ユーロ、現地払い、市税24ユーロ
朝食会場が屋上テラス(屋根はある)で気持ち良い。
◆見る
◎ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂テラスとヴェネツィア宮殿 大人16ユーロ、若者3ユーロ
◎ヴァチカン博物館 Get Your Guide で予約、オーディオガイド込み 29ユーロ×2
当初公式サイトで予約しようとしたら選択できる時間が限られたためG.Y.G.で予約。
◎コロッセオとフォロ・ロマーノ 17ユーロ×2
◆食べる
◎お店の名前 Hostaria da Vicenzo, Via Castelfidardo, 6, Roma
食べたもの 前菜としてアチューゲの酢漬け(12ユーロ)、ムール貝のワイン蒸し(12ユーロ)。
プリモは二人とも手長エビのリゾット(14ユーロ×2)、
セコンドは海の幸のフリット(22ユーロ)。
飲みもの プロセッコで乾杯のあとフラスカーティ(Luna Mater Riserva)。
水、コペルトを含め109ユーロ。
◎お店の名前 Cul de Sac, Piazza Pasquino, 73, Roma
食べたもの オリーブ(5ユーロ)、ローストビーフ(13.2ユーロ)、
飲みもの プロセッコ(5.1ユーロ×2)、フラスカーティ(5ユーロ×2)。
水を含め53.9ユーロ。
◎お店の名前 Pizzeria Berbere’, Via Mantova, 5b, Roma
食べたもの 前菜はグリーンサラダ、バターとアチューゲ、ブッラータとナス、ポテトチップス(注文ミス)、
海鮮系ピッツア2種。
飲みもの 乾杯用にビール、プロセッコ、そのあとプーリアの白(Bombino)。
水、コペルトを含め77ユーロ。
◎お店の名前 La Biga Colosseo, Via Nicola Salvi, 65/66, Roma
食べたもの 二人ともトマトソースのスパゲッティ(10ユーロ×2)
飲みもの ビール(8ユーロ×2)、計36ユーロ。
◎お店の名前 Ristorante Al Chianti, Via Ancona, 17/19, Roma
食べたもの 前菜は手切りのトスカーナ産生ハム(14ユーロ)、モッツァレッラ(16ユーロ)。プリモはSくんのみ野菜のスープ(12ユーロ)。
セコンドはミートボール(14ユーロ)、キアーナ牛のタルタル(18ユーロ)。
飲みもの Rosso di Montepuluciano(20ユーロ)。
水、コペルトを含め98ユーロ。
◆飲む
◎お店の名前 binario Zero caffe’, Via Marsala, 56, Roma
グラスでロゼワインとプロセッコ(各5ユーロ)、つまみとしてブルスケッタ盛り合わせ(7ユーロ)で計17ユーロ。
テルミニ駅出てすぐ東、1番線ホーム(binario)の隣でZeroという名前か。
ブルスケッタ盛り合わせは、QRコードメニューでは3個だったのに二人だからと気を使ってくれたのか4個あり、値段は変わらない。良心的な店。
Sくんに言わせると、アペリテーヴォではモデナに次いで良かったと。