Siracusa(シラクーサ) 2001/7/22



◆行く
 タオルミーナでの優雅なホテルライフを終え、次の目的地、シラクーサへ。

 ホテル専属の車で駅までおりる(25,000リラ)。45分後の列車のために50人以上窓口に並んでいて少々あせったが、11:09の列車が1時間半遅れていて、11:40の列車が先に出るとのこと。駅員の英語はたどたどしく、つたないイタリア語で何とか確認する。

 並んでいた若い二人連れのギリシャ人女性はイタリア語がわからないためか、いろいろ英語で尋ねられ、そのうちお互いの旅行についてもあれこれ話をした。11:40の列車も10分遅れで到着、乗車。

 夫婦二人のコンパートメントに入る。彼らは途中窓に顔をくっつけるようにエトナ山の噴煙を見ている。また一段と噴火がひどくなったようだ。約50分でカターニャ駅到着、どうも車両内が静か。切り離されるみたいで、あわてて降りて駅員に尋ねるとシラクーサ行きは「前だ!」とのこと。そのうちさっきのギリシャ人二人に「ついて行っていいか?」とまた声をかけられる。1等車に乗り込んだところで何となく別れた。

 14時頃シラクーサに着き、駅のホールで二人が振り返り、お互いに手を振って別れた。

 ホテルは駅から10分くらいと思っていたら出口の方角を完全に勘違いしたため30分もかかってしまった。

◆見る
 日曜のため新市街のホテル周辺には食べ物屋がなくこの日は昼抜き。
 
 目指すは考古学地区。暑いのでTシャツと短パンで出かける。

 タオルミーナ同様、ギリシャ劇場を見る。タオルミーナとは違いわりと平坦な地域にあり背後の海も遠くにしかし広く見える。劇場そのものも相当大きいようだ。観客席の上からの眺望が青い海を背景に素晴らしい。

Siracusaギリシャ劇場

 

Siracusaギリシャ劇場4
 ギリシャ劇場を後にして天国の石切り場に行く。石切り場として掘られたものの中でディオニソスの耳といわれる洞窟がある。入口部分は細長い合掌造のような穴になっていて、中に入ると天井が高く音がもの凄く反響するような気がする。

ディオニソスの耳の中

 


 少し戻りさらに南の方へ進むとローマ格闘技場がある。一つの場所に、ギリシャ劇場とローマ格闘技場というのは珍しいのではないだろうか。

Siracusaローマ闘技場


 考古学地区を出て大きな通りを東へ向かう。右手にはかなり大きな円錐形というか三角形の近代建築の聖所記念堂がそびえている。そのほぼ向かい側のパピルス博物館に入る。ここシラクーサはパピルスの町。中ではパピルスの作り方の実演をしておりどこかの外国人ツアーの人たちが取り囲んでいたので適当に切り上げる。パピルスに描かれた絵がお土産として展示されている(似たようなものがたまに日本橋の丸善で展示即売されている。値段からすると絶対現地で買う方が安かったように思う)。


◆カタコンべ

さらに北に向かい、サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会へ。ここは当初予定していなかったが地図を見たら近くだったので寄ったもの。
 これがどうしておもてからは想像できないカタコンベが地下にある。カタコンベの入口で、5分待てばガイドツアーがあるので待てといわれるがなかなかスタートしないので我々だけで中に入って行こうとしたら止められる。大人数のグループの到着が遅れたため約25分待ってからスタート。ガイドは『5分待って』と言った若い男性。

 地下は広くて多分自分達だけで行ったら訳がわからず迷子になったかも知れない。縦、横に通路が交差し、細かな区画に別れている。遺骸はすべて移されていて棺が置かれていた場所(多分、かなりの立場にあった人の墓)について解説された。解説は丁寧で長い。その英語の解説を大人数グループのツアーガイドが通訳(多分ギリシャ語)する、といった具合で倍の時間がかかった。途中で帰ることもできず50分付き合い、出口が近くなったところで切り上げて出た。

SanGiovanniのカタコンベ

 

◆旧市街
 シラクーサの町は見所が3つに別れていて徒歩で観光するには広い。カタコンベを出て南方向にあるオルティジア島の旧市街へと向かう。結構広くてほこりっぽい通りを歩き、橋を渡る。橋のたもとには観光用モーターボートの看板があり、海に突き出た島であることを実感させられる。

 島に入って間もなくかなり朽ちてはいるがアポロ神殿がある。旧市街に進むとドゥオモと広場、どこかで見たなぁと思ったら、旅行の1ヵ月前に見た映画《マレーナ》の舞台になった広場だということを帰国後思い出した。このドゥオモは外から見るだけで中に入る時間はない。

SiracusaDuomo

 

それからフォンテ・アレトゥーザに行く。パピルスが生え、また伝説の泉ということだが想像していたよりも小さい。日曜であるにもかかわらずそれほど人出は多くない。



 一旦新市街のホテルまで戻り(徒歩で25分)夕食のため再び訪れる。

 旧市街をぶらついたのは夕食のリストランテ探しも目的の1つだったたが今一ピンと来なかったので、例によってホテルのフロントに尋ね予約をしてもらう。これがなんと先ほどのドゥオモのすぐ近くのトラットリア。

 さっき戻った道のりをまた歩く。間口は狭くて店は小さいが店の前の小道をはさんでオープンエアの客席が大きないくつものパラソルの下に沢山あり、その一角に座らされた。

 いつもメニューを見て注文するのは自分の役目なのだが、渡されたメニューは手書きみたいな書体で読むのも面倒くさくなり、まったくの定食を頼む。A、B2種類あったのでそれぞれを注文。一人前35,000リラ、という破格の値段。これで量が物足りなかったら、と危惧しブルスケッタ(5,000リラ)と海の幸のスープ(Zuppa di Mare、16,000リラ)もオーダー。これが大変な間違いだった。

 とにかくボリュームが多く、お腹一杯のところへもってきて、デザートがスイカだった。向こうのスイカはラグビーボールのように横長だが一切れが半端な大きさではない。兄は最初からギブアップ!その後のカフェは、通常エスプレッソなので大した量ではないのがわかっていたが断ってお勘定してもらった。

 B級グルメといった感じのトラットリアだったが超満腹で思い出に残る店だ。

◆食べる
■Trattoria KALLIOPE (via del Consiglio Regionale, 26 96100 Siracusa)
<<Aコース>>
 ◎アンティパストはアンチョビの・・・
 ◎プリモはシチリア風スパゲッティ(魚の粉を振りかける)
 ◎セコンドはムール貝(Cozze)のスープ(物凄いボリューム)
 ◎カフェ
<<Bコース>>
 ◎アンティパストはタコの・・・
 ◎プリモは小海老とトマトのスパゲッティ
 ◎セコンドはカジキマグロのグリル(タオルミーナでの昼食より美味)
 ◎デザートはスイカ
 ◎カフェ
<<追加注文>>
 ◎他にブルスケッタ
 ◎海の幸のスープ(あさり、エビ、カラス貝等がふんだんに入っていて量も多い)
 ◎水
 ◎ワイン(LEONE(3万リラ)、魚料理ということで珍しく白にする。少し甘口。)

2人で12.5万リラ(ワイン込み)

◆遊ぶ
■ギリシャ劇場
■ローマ格闘技場
■ディオニソスの耳
■サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会
■オルティジア島
■ドゥオモ
■フォンテ・アレトゥーザ


◆泊まる 
Jolly Hotel Syracuse ★★★★ Twin 12,300円

JHCで予約。Jollyにしてはちょっとランクが下。部屋は狭かった。

◆買う
特に買わず