Pistoia(ピストイア)2017/11/20
◆行く
2017年秋のイタリア旅5日目にフィレンツェから日帰り往復。
この町に興味はあったものの、この時の旅の予定には入っていなかった。何しろ、当日の朝にも考えていなかった。
初めは2度目のPratoに行くつもりだったが、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に向かう途中に行き先を変えた。これが一人旅のいいところだ。
この日の朝は、オニッサンティ教会でギルランダイオの《最後の晩餐》を観てからF.S.M.N.駅に向かう。駅の出発表示板を見ると9時47分発、あと2分しかない。自販機の位置が変わっていたので探してあわてて乗車券購入。
刻印機に入れたものの印字されない。時間もないので電車に乗る。
(何事もなければいいが。自分で日付、時刻を記入し、検札に備えたが検札はなかった。)
定刻より1分遅れの10時38分、ピストイア駅到着。
帰りの時刻(12時台、13時台)を確認して乗車券購入、町歩き開始。
◆チェントロへ
駅からまっすぐ歩き、ちょっとした広場で右手先を見ると、緑の縞々の建物。
あとで、サン・ジョヴァンニ・フォルチヴィタス教会と知る。
帰りに中に入ったが、外から見るほど大きくない。
その先を左に曲がると鐘楼が見えたのでそこが町の中心、ドゥオモ。
ドゥオモの向かいは洗礼堂だ。
iマークがあったので市内地図をもらう。
ドゥオモには、礼拝堂に聖ヤコブの祭壇飾り(銀細工)がある。地下礼拝堂にはキリストの最後の一日を描いたテラコッタが十数個ある。
洗礼堂は、当然のことだがガランとしていて静かだ。
13~14世紀に建てられたチェッポ病院の正面壁には、ロッビア工房の彩色フリーズが沢山あり、今でも色鮮やかだ。
次に訪れたのは、サン・レオーネ教会。
それほど大きくないが、入ってみると大勢の学生がいる。学生たちは、展示されている彫像を取り囲むように見入っている。
本来は、緑の縞々の教会に置かれているはずのものが、何かの企画でここに展示されているようで教会入口のポスターにも写真が大きく載っていた。
学生たちがいなくなってからゆっくりと鑑賞する。
この像、《聖エリザベッタの訪問》は彫刻ではなく、ロッビアの彩色テラコッタとのことだ。
2人の女性のたたずまい、表情に気品があり、間近に観ることができて良かった。
また、この教会は天井画がきれいだ。
駅へ戻る途中、例の緑縞模様の教会に寄ってみる。
◆パスティチェリアを探して
小さな町なのでこれにて観光終了、12時22分の電車で帰ることにしたが30分くらい余裕がある。
行きにショーウィンドゥ越しに目にし、気になった白ワイン入りパネットーネを買おうと思ったが、その店がまったく見つからない。
駅近くまで行ってしまい、まだ1往復くらいの時間はあるので来た道を戻ると、お店は何とドゥオモのすぐ手前だった。
お店の中に入ると奥の方から年配のご婦人が出てきた。多分、オーナーもしくはオーナー夫人だろう。
『ショーウィンドゥのパネットーネを欲しいのですが』
ご婦人が身を乗り出すように裏側から覗き込み、確かめた後在庫から取り出してくれた。
駅に着いたら電車の12分前。
電車は定刻発車。すいていたが、そのうち混んできた。
13時13分、F.S.M.N.駅到着。短いが、初めての町を訪れることができた。
◆買う
◎お店の名前 Le Golosita` di Pratesi Marilena, Via Roma, 28 Pistoia
買ったもの 白ワイン(Moscato d’Asti)入りパネットーネ 25ユーロ
このパネットーネは、家族クリスマスパーティで、皆で食べたが、『しっとりして美味しい』と評判が良かった。メーカーはピストイアではなく、ペルージャにほど近いフォリニョのMuzzi製。機会があればまた買いたい。
http://www.pasticceriamuzzi.com/