Verona(ヴェローナ)2017/11/18~19
◆行く
ヴェローナは3回目の訪問。1回目は初めてのイタリア旅で訪れて古都の魅力に触れ、2回目はアレーナでのオペラを観るためだった。
今回は、特にこれといった目的はないが、あえて言うならばそのオペラ鑑賞当日に早めの夕食をとったリストランテにもう一度行きたいというものだった。
9時前にミラノ中央駅近くのホテルをチェックアウト、中央駅に向かう。
今日もひんやりと寒い。周りの服装もどちらかといえば冬の装いだ。
9時45分発の列車のホームがなかなか決まらない。9時半頃ようやく決まり、車両に乗り込む。
今日も天気良く快晴。
ミラノを出て15分すぎ、進行方向左に山々が見える。奥の方の山並みは雪化粧だ。
定刻の10時58分、ヴェローナ・ポルタ・ヌォヴァ駅到着。
◆市内バスでホテルへ
バス券を2枚買い、バス・ターミナルに行くと目的のバスが停まっていた。停留所表示板を見ているうちに行ってしまったが、すぐ次のバスが来る。
(3回目のヴェローナとはいえ、ホテルに向かうのにバスを使うのは初めて)
11時発のバスは11時7分ブラ広場到着。
人通りの多いMazzini通りを抜け、ホテルには11時15分着、列車を降りてから20分足らずだ。
◆かの店でランチ
12時、外出。リストランテ《Antica Bottega del Vino》は、ホテルのすぐ後ろ。
一応確かめてからブラ広場へ。土曜の昼とあってにぎわっている。
戻って、《Antica Bottega del Vino》に12時半入店。
実はここでは夕食にしたかったのだが、予約のメールを入れたのが出発直前でその返信を受け取ったのが成田に向かうバスの中。『満席で予約できない』とのことだった。何しろ、ヴェローナ滞在は1日だけ、すぐさまランチで予約したい旨再度メールして予約できた。
案内されたテーブルは、前回と違って真っすぐの奥の方。大きなテーブルで相席になるらしい。
奥とはいえ、カメリエーレの動線通路を挟んで部屋があり、また厨房隣にも部屋があるようで、そっちのテーブルも混んでいる。
インテリアは相変わらず重厚感があり、この店の歴史を感じさせられる。
料理を待っている間や食べながらあたりを見渡すと、三方の壁の梁に
amico e vino vogliono esser vecchi (友人とワインは古い方がいい)
il vino e` l’anima della poesia (ワインは詩の魂)
dio mi guardi da chi non bere vino (神様、ワインを飲まない人から私を守って下さいますように)
と書かれているのに気づいた。『なーるほど』と一人感心する。
(帰りがけ、店内を見渡すと、ほかの壁の梁にも含蓄のありそうな言葉が書かれている。)
注文したのは、プロセッコ、パルマ産生ハム(30ヵ月熟成)とアマローネのリゾット。
生ハムの量が多く、セコンド的なのでリゾットと順番を変えても良かったかもしれない。
注文の時、どうするか訊かれたような気もする。
生ハムには、ピクルスが瓶ごとついている。
生ハムとリゾットの間にに、フンギポルチーニのタリアテッレが少量サービスされた。
リゾットは、相当ボリュームがある(前回はシェアした)。わりと塩気があり。芯はしっかりと残っている。
生ハムを食べ終えるころ、赤ワインValpolicellaを頼むが、RipassoかAmaroneか訊かれたものの答えようもない。結局、根拠なくRipassoにする。
かなりお腹いっぱいだったのでドルチェはパス、エスプレッソにしたがこれにはズブリソローナ(sbrisolona)というクッキーが出てきた。サクサク感があり美味しい。どうやら郷土菓子らしい。
13時45分、旅の目的のランチ終了。
◆土曜午後の町歩き
ヴェローナ3回目とは言え、訪れたいのは川向うのカステロ・サン・ピエトロ。
ランチを終えてから、そのままメルカートが開かれているエルベ広場を抜けて、ピエトラ橋方向に進む。
橋の手前に、サンタナスターシア教会があるが、中には入らずファサード中心に写真を撮るだけ。
そのまま川べりに出て橋を渡る。橋の真ん中で、何とピアノ演奏をしている。
橋を渡って階段を上る。結構きついところもある。
ローマ劇場に出るかと思ったが、ちょっと方向が違うようでカステロのようだ。
途中、旧市街を眺めるがアレーナはよく見えない。
登りきった上では、ビニール製の大きなテントがあり、そこで物産展らしきものが開かれている。
来たルートをまた戻り、エルベ広場に行くと、まだメルカートはやっている。
時間も経っているのでさすがに野菜の店はなくなっているが、帽子、マフラー、手袋、食品などの店は頑張っている。
ダンテの彫像のある隣の広場、シニョーリ広場ではクリスマス市。かなりにぎわっている。
クリスマスの飾り付けもあるが、目立つのは、チーズ、お菓子、パニーニ、ジャムなど食品の類いだ。
こういった市はイタリア人の楽しみなのだろう。
◆ホテルでアペリティーヴォ
15時半ころホテルに戻る。
チェックインの時、13:00~17:00にウエルカムドリンクがあるといわれたのでロビーに下りてみると一角にスパークリングワイン、水、カフェ、紅茶が用意されている。
もちろんスパークリングを選ぶ。奥がバーのようになっているのでグラスをもってそちらに移る。つまみっぽいものがないのでバーテンに頼んで出してもらう。グラスが小さいので3杯も飲んでしまった。
◆DVD探しで本屋巡り
17時半、再び出かける。
近くに本屋があったのでイタリア語講座で観ている映画のDVDをミラノに引き続き探すため入ってみたが、その店ではDVDそのものをを扱っていない。
2軒目は、《La Feltrinelli》。ここは、イタリア各地にある大型書店なので期待したが、残念ながら教材のDVDはなかった。
Mazzini通り、ブラ広場を抜けカステル・ヴェッキオ、そこにかかる橋、スカリジェッロ橋へ行く。
もう日が暮れているのでカステル・ヴェッキオや橋が、オレンジ色にライトアップされていて美しい。
13年前に兄と訪れたとき、ヴェローナ最後の夜にカステル・ヴェッキオを見上げながらグラッパを飲んだのを思い出した。
カステル・ヴェッキオを後にして、サンロレンツォ教会へ。
ちょうど夕方のミサの時間帯で、ミサが始まると同時に出てくる。
あとは適当にそぞろ歩き。それにしても土曜の夕方とあって、かなりの人出だ。
良さげなエノテカ、バールも多い。
◆夕食は失敗
ランチを優雅にすごしたので夕食はカジュアルでもいいかと、Mazzini通り、ホテルすぐ近くのトラットリアへ行く。
入ってびっくり、ものすごく混んでいる。子供も多くファミレスみたいだ。
カプレーゼ、ニョッキにワインはソアヴェを注文。ワインはすぐ出てきたが、料理は全く出てこない。こういうときの『一人飯』は時間が経たないので困る。
ようやくカプレーゼが出てきてそのボリュームに驚いたものの内容は今一つ。ニョッキも同様。
店選びに失敗したようだ。
食事のあと、またクリスマス市を覗いてからホテルに戻る。
◆朝から泡
この日は市内マラソン大会。前もってホテルからメールがあり、時間帯によっては通行止めになるとのことだった。
ホテルにもマラソン参加者が泊まっている。
朝食に行ってみると、マラソン大会のせいか食べ終わって片づけようとしているテーブルが多く一番隅っこの席になった。
しかし、さすが4つ星、朝食の内容がいい。プロセッコもある。
いろいろあって朝から食欲をそそる。
チーズなどは、リコッタチーズ、パルミジャーノ、モッツアレラ、カマンベール、など種類が多い。
◆日曜朝の散策
8時半、朝の散策スタート。
外に出ると寒い!特に顔がひりひりする。
ヴェローナを昼前に離れる予定なので時間はあまりないが、ローマ劇場を見に行く。
ピエトラ橋を渡り、今度は右に行くと外から見ることができた。
次は、橋を戻ってドゥオモへ。
入って左手の礼拝堂でティツィアーノの《聖母被昇天》を見る。全体に暗い。
同じティツィアーノの《聖母被昇天》でも、ヴェネツィアのサンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ教会の方が好きだ。
エルベ広場は、マラソン大会のせいか広場はがらんとしている。周りは走路のようだ。
隣のクリスマス市は時間が早いせいかまだほとんどの店が閉まっている。
カステル・ヴェッキオから川べりを歩き、サン・ゼーノ・マッジョーレ教会へ。
ここでは、前回近くのカフェで冷えた白ワインを飲んだのを思い出す。
教会はミサのためツーリスト入場禁止となっていたので入れない。
来た道を戻り、ブラ広場へ。
ここから駅までのバスが出るはずだがとてもマラソン大会のせいでそんな状態ではない。
おまけに、アレーナの周囲を歩いていたらマラソン走路や規制で出られない。
また戻り、仮設の狭い階段を上り下りしなければならない。スーツケースを持っては無理そうだ。
◆苦労した駅までの道のり
ホテルに戻り、チェックアウト。スーツケースを持ったままで通り抜けられるルートをレセプションでも訊いてみるが、『大丈夫、通り抜けられる』と。
結局かなり遠回りして、マラソン走路を勝手に横切って、何とか駅に向かう大きな通りに出る。
途中バスが停まっていたが、駅にはいかないらしく徒歩で駅に行く。
ポルタ・ヌオヴァ駅と言いながらポルタ・ヌオヴァからは意外に離れているのが歩いてわかった。
11時52分発のFrecciargentoに乗車、フィレンツェに向かう。
久々のヴェローナの印象は、土曜昼から日曜午前とあって、狭い通りに人があふれるように大勢いて、まるでテーマパークのようだった。
◆泊まる
ホテル Hotel Accademia(★★★★), Via Scala, 12, Verona
https://www.hotelaccademiaverona.it/home
Hotel.comで予約、Single10,890円前払い
アペリティーヴォは用意されているし、朝食時にもプロセッコが供されるまぁまぁの高級ホテル。
◆食べる
◎お店の名前 Antica Bottega del Vino, Vicolo Scudo di Francia 3, Verona
食べたもの 30ヵ月熟成のパルマ産生ハム、ピクルス添え(15ユーロ)。
アマローネのリゾット(16ユーロ)。
サービスで、フンギポルチーニのタリアテッレ、ズブリソローナというクッキー(バターとフルーツの種が練りこまれている)。
ワインは、グラスでプロセッコ(3ユーロ)、Ripasso(5ユーロ)。
コペルト、水、カフェ込みで48ユーロ。一人旅のランチとしてはやや贅沢か。
前回も気づいていたが、入ってすぐ右手にはバンコがあり、ここでワインを飲める。
黒板にはそのメニューが書かれている。あとでまた一杯飲みに来ようかと思い、帰りがけ夕方は何時からか訊いたところ、お昼の営業からノンストップとのことだった。
この日の夕方も、翌日昼にも再訪する時間はなかったのは残念だった。
◎お店の名前 Mazzini27, Via Mazzini 27, Verona
食べたもの カプレーゼ(8ユーロ)、ニョッキ・ポモドーロ(9ユーロ)
ワインは、グラスでソアヴェ(3.5ユーロ)
コペルト込みで22ユーロ