Piacenza (ピアチェンツァ) 2010/10/2
◆行く 8月~9月のペルージャ外国人大学での語学留学を終え、ミラノ経由パリから帰国するが、その前にフィデンツァとピアチェンツァを観光することにしていた。
初めはピアチェンツァに泊るつもりでネットでホテルを予約していたがあまり自分の条件にあっていないようだったのでキャンセルし、その代わりフィデンツァに宿泊して日帰りで訪れることにした。
フィデンツァのホテルを早々にチェックアウト、スーツケースを預けて駅へ。 8時26分発の電車でピアチェンツァへ向かう。49分到着、日帰りするには絶好の近さだ。
◆かなり迷子状態
持っている地図らしきものは、《旅名人シリーズの『ボローニャ/パルマ/ポー川流域』》のPiacenzaのページのみだ。
市内地図はインフォメーションでもらうしかない。 とりあえず駅前の大きな看板地図で確認し歩き出したのはいいが、途中で道を間違えたらしい(あとで確認したら右に曲がるべきところを左に見える高い塔に誘われて左に曲がったようだ)。
ローマ通りに出る。右に回りこみ不安ながらも『まぁ、5時間あるからそのうちなんとかなるだろう』と思う。前を歩いていた修道女が振り返って何かいうので何だろうと思ってよく聞くと『~に行きたいけどどこでしょうか?』。 それがわかれば苦労しない、『知りません。ここには今日が初めてなもので』と答えたつもり。
そのうち、StradoneFarnseという通りを歩いていることだけはわかった(相当遠回りしたようだ)。 どんどん行くうちにいくつかの観光ポイントの標識が出てきて手持ちの簡単な地図の中に入っていることを知ってホッとする。
◆サン・タントニオ聖堂からチェントロへ
右折してそのまま行くとサン・タントニオ聖堂、名前が同じだけあってパドヴァのとよく似た建物だ。
中に入ってみると、内陣天井の絵が素晴らしい。特に真ん中の絵はあいた穴を下から見上げる感じで、そこを1頭の白馬が反対側に跳ぼうとしていて躍動感が凄い。
◆ゴティコ
チェントロの中心、Gotico(旧市庁舎)も近くなった。行ってみると、テントがいっぱい。 市(メルカート)が立っている。毎日なのか、土曜だからなのか、月1回(第1土曜)なのかはわからないがすごい数の店だ。
何とゴティコの前の広場、Piazza del Cavalliを取り巻くように出ている。 その手前にインフォメーションがあったので地図のページもある小冊子をもらう。 ゴティコはアーチを持つ白い1階部分の上にレンガ造りの美しい建物がのっている。
その前には今にも駆け出しそうな黒い騎馬像。広場の反対側にももう一つ。
ゴティコに向かって左にはサン・フランチェスコ教会。ファサードは端正な感じだ。窓のモザイク画がとれもきれいだ。
◆ドゥオモ
サン・フランチェスコ教会の横の通りを行くとドゥオモ、その通りの両側はいわば商店街だ。
突き当たりにバラ窓で左にすくっと鐘楼を従えたドゥオモが見えるが・・・ドゥオモの前はゴティコ前と同様にテントのメルカート。裏の広場の方まで伸びている。
ドゥオモの中は、白と濃い緑の大理石で太い縞模様の床、3廊式で身廊と側廊を分ける柱の一つにはフレスコ画が描かれているし、後陣の壁にも玉座の聖母と聖人フレスコ画がある。
◆ファルネーゼ宮からサンタ・マリア・ディ・カンパーニャ教会へ
いったんカヴール通りに戻り、ファルネーゼ宮に行ってみる。
思ったよりも近くて行きすぎてしまうところだった。 かなり大きな端正な建物だ。左に曲がって入り口のほうへ行くと何やら結婚式の集まり。土曜だったことにあらためて気がついた。
ファルネーゼ宮は博物館になっているようでガラス越しに一部見ることができたが、鎧兜の類だったので時間のないこともあって見学はパス。
そのあとは町の西のはずれにあるサンタ・マリア・ディ・カンパーニャ教会へ。 ちょっと遠い。土曜の昼とあって通りにはあまり人もいない。 サンタ・マリア・ディ・カンパーニャ教会はロマネスク様式のようだ。
12時すぎだったので閉まっているようにもみえたが近づくと開いていた。ここの天井、壁一面いろいろな絵でいっぱいだ。クーポラは高く、それも8つの場面で彩られている。
観光はその程度にして、『ゆったりとランチ』と思い、適当な店を歩きながら探してみるがどうもなさそうだ。あきらめて、カヴール通りのカフェでパニーノと泡っぽい白ワインでランチ代わりとする。
◆フィデンツァに戻りミラノへ
初めは14時14分の電車に乗るつもりだったが、早めに駅に着いたので13時52分の電車でフィデンツァに戻る。 スーツケースを受け取って15時15分のミラノ行きに乗る。2ヵ月以上にもおよぶ今年のイタリア旅行最後の宿泊地だ。